シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 12W1053201
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name 自然地理学1
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject 自然地理学1
英字科目名
English Name of Subject
Physical Geography 1
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 仁科 淳司
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 月曜6時限(春学期)
授業概要   Course Description 気候の定義から始まり,世界の気候(気温,降水量の分布)を大観し,そのようになる理由を気圧・風の分布も用いながら理解します。その上でケッペンの気候区分の方法を紹介し,改めて世界の自然環境=気候の違いを認識します。かなり「理科っぽい」との印象を持つと思いますが,「正確さよりわかりやすさを優先する」方針で講義し、授業で使用するスライドをあらかじめmanabaに載せ(ダウンロードし4スライド/1枚で印刷しておけば、授業はメモ程度で聴くことに専念できるでしょう)、各回のはじめの10分程度を使って前回の内容をパワーポイント1枚にまとめて復習します。なお、この科目は教育職員免許状のために必要とされる科目になっています。
到達目標   Class Goals 1.本来教職科目なので,教壇に立ったときに立ち往生しないように,苦手意識の強い自然地理学のなかで最も苦手分野である気候学の知識や考え方を習得する。
2.教職に関係なく履修する学生にとっては,どのような自然環境=気候の下で生活・文化が営まれ,社会・経済が動いているのかについて理解を深め,各自の専門分野の勉強に生かす。
以上を目標とします。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング非対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
ガイダンス,気候とは
詳細な授業の行い方(第2回の内容も参照)や参考書の補足などを行った後、古典的な気候の定義を述べます。
予習内容
Preparation for Class
高校で地理未修の場合は水野一晴「自然のしくみがわかる地理学入門」角川ソフィア文庫(本体900円)や石渡正志・滝川洋二「発展コラム式 中学理科の教科書 第2分野」講談社ブルーバックス(本体1240円)などの該当箇所を読んでおくことを勧めます。教科書p.2~p.6の内容を講義しますので、大まかな内容をつかんでおくとともに、わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
(以下の回にも共通)予習よりも復習に時間をかけて下さい。授業で扱った教科書の範囲をもう一度読むとともに,余力があれば,もしくは理解しにくいところは参考書の該当箇所を読むといいでしょう。 目安時間
Hours
3 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
大気上端での太陽放射
日照時間と太陽高度で,大気上端で太陽からもらうエネルギー(太陽放射:これでほぼ南北間に離れた地点の気温の違いが説明可能)が決まることを解説します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.12~p.16の内容を講義します(プリントの該当箇所を含む。以下の回も同様)ので,大まかな内容をつかんでおくとともに、わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。また(以下の回にも共通)、授業の最後に小クイズをあらかじめ載せたスライドに出し、答えてもらうことを考えています。予習の段階で解答を考えておくこともできます。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読むとともに,(以下の回にも共通)講義内容を自分の言葉でまとめ、次回の復習時に提示する「前回の復習」のパワーポイントの画面と比較してみて下さい。もちろん作成は任意です。何回か経過後,各自作成のまとめは、何らかの方法でチェックすることを考えています(方法は開講時に説明します)。 目安時間
Hours
3 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
地表での太陽放射と正味の太陽放射
大気中を通過した後の、実際に地上で受容する太陽放射を考察します。加えて地球から放出するエネルギー(地球放射)を合わせた正味の太陽放射を考察します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.16~p.20の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
世界の気温分布
地球から放出するエネルギー(地球放射)をあわせた正味の太陽放射に触れた後、世界の気温分布を大観し,なぜそのような分布になるかを考察します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.21~p.25の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。「比熱(もしくは熱容量)」を初めて耳にする学生は確認しておくといいでしょう。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。また、第2章の理解度チェック・研究課題にもチャレンジして下さい。ヒントは適宜配布します(以下の理解度チェック・研究課題にも共通)。 目安時間
Hours
3 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
風の吹き方⑴熱的循環、ジェット気流
風はなぜ,どのように吹くのかを空想実験などによって明らかにし,あわせて転向力(コリオリの力)にも触れます。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.29~p.33の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。「圧力」「密度」について確認しておくといいでしょう。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
風の吹き方⑵ジェット気流及に与える新期造山帯の影響 
ジェット気流の流れがヒマラヤ・ロッキー両山脈(特に前者)の影響を受けていることを、山脈の発達過程にも触れながら示します。
予習内容
Preparation for Class
この回はプリントの比重が高いのですが、教科書p.146~p.147、p.32の内容にも触れます。早めにmanabaを参照し、大まかな内容をつかんでおくとともに、わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。参考書①や安成哲三「モンスーンの世界」中公新書(本体1150円)も参考にしてください。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
風の吹き方⑶大気大循環と海流,季節風
大気大循環の模式図を解説し、海流は基本的に大気の大循環と同じ向きに流れることを示します。さらに,大陸と海洋が存在することによって吹く風=(狭義の)季節風を説明します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.34~p.36およびp.38~p.39の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
世界の風と気圧の分布 
世界の風と気圧の分布を大観します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.36~p.38の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。また,第3章の理解度チェック・研究課題にもチャレンジして下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
東岸気候と西岸気候、雨を降らせるには
気温のところで保留していた大陸東岸と西岸の気温の違いを考察し、「雨を降らすには高温多湿の空気を冷やせばよい」ことを示します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.39~p.40およびp.46~p.47の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
水の循環と大気の冷却方法
湿った空気の分布を大観し、高温多湿の空気を冷やす方法として、山地の風上側で強制上昇させることなどを指摘します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.47~p.53の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
世界の降水量分布
世界の降水量分布を大観します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.54~p.57の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。また、第4章の理解度チェック・研究課題にもチャレンジしてください。 目安時間
Hours
3 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
気候区分の目的・方法と具体例
気候区分とは何かを述べ、フローンの気候区分とクロイツブルクの気候区分を紹介します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.61~p.68の内容を講義しますので、大まかな内容をつかんでおくとともに、わかりにくいところをピックアップしておいてください。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み、講義内容のまとめを作成してみて下さい。 目安時間
Hours
3 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
世界の植生・土壌
ケッペンの気候区分のもとになった世界の植生分布、および世界の土壌分布を大観します。
予習内容
Preparation for Class
この回はプリントの比重が高いのですが、教科書p.148~p.149の内容も講義します。早めにmanabaを参照し、大まかな内容をつかんでおくとともに、わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
講義内容のまとめを作成してみて下さい。植生については参考書に挙げた「自然地理学事典」、土壌については藤井一至「土 地球最後のナゾ」光文社新書(本体920円)も参考にするとよいでしょう。 目安時間
Hours
3 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
ケッペンの気候区分、(時間に余裕があれば)気候システム
ケッペンの気候区分と問題点を解説します。余裕があれば、1970年代から提出された気候の新しい考え方=気候システムの概略を解説します。
予習内容
Preparation for Class
教科書p.71~p.74の内容を講義します。気候システムについては教科書p.6~p.8の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。 目安時間
Hours
1 時間
復習内容
Review of Class
授業で扱った教科書の範囲をもう一度読み,講義内容のまとめを作成してみて下さい。また、第5章の理解度チェック・研究課題にもチャレンジしてください。 目安時間
Hours
3 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
まとめと総括
スライド各1枚にまとめた授業の復習スライド、理解度チェック・研究課題の解答例などをmanabaに早めに載せます。時間に余裕があれば、エルニーニョ現象と砂漠化の講義をオンデマンドで聴講します。
予習内容
Preparation for Class
エルニーニョと砂漠化の講義を行う場合は、教科書p.124~p.127およびp.133~p.134の内容を講義しますので,大まかな内容をつかんでおくとともに,わかりにくいところをピックアップしておいて下さい。行わない場合は特に予習はいりません。 目安時間
Hours
0 時間
復習内容
Review of Class
自分で作成した授業のまとめや理解度チェック・研究課題の解答と比較し、理解を深めてください。エルニーニョ現象と砂漠化の講義を行った場合、授業で扱った教科書の範囲をもう一度読んでおきましょう。 目安時間
Hours
4 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
1.地名に弱い人は地図帳(中・高で使ったもので十分。借りても可)を手元に置くとよいでしょう。
2.天気予報の解説をよく聴く習慣をつけると理解が深まるでしょう。
3.質問は授業の前後の時間を使うか,最初の時間に配布する回数券方式のメッセージカード,もしくはoutlook(jnishina247@outlook.jp)も使って下さい。個人的に答えるほか,全員に説明し直す必要がある場合は次回復習時に解説します。教員採用試験の過去問など授業に直接関係ないものも歓迎します。
4.パワーポイントの画面をスマホなどで撮影するのは特別な許可のない限り禁止します。
教科書   Texts 仁科淳司「やさしい気候学 第4版」古今書院,2,600円(本体)を教科書として使用します。旧版は使用しないこと。第5章までを自然地理学1で講義し,残りは自然地理学2で扱います。購入の上必ず持参のこと。他に図表を載せたプリントを3~4枚程度配布します。図表への書込み用に3色程度のボールペン・マーカーを用意するとよいでしょう。
参考書   Reference Books 図書館所収のものとして吉野正敏「気候学」原書房,小池一之他編「自然地理学事典」朝倉書店などが,購入を勧めるのは①保坂直紀「地球規模の気象学」講談社ブルーバックス、(本体1100円),②古川武彦・大木勇人「図解気象学入門(改訂版)」講談社ブルーバックス(本体1200円),③マーク・マスソン(森島 済監訳)「気候」丸善サイエンスパレット(本体1000円)などがあります。他は開講時に紹介します。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
試験の解答例はmanabaのコンテンツに載せますので総復習としてください。授業終了時の小クイズの答えは次の回に示します。教科書の理解度チェック・研究課題を提出(もちろん任意)した学生にはコメントを付けて授業時に返却します。
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
授業への参加度が約20~25%,試験が約80~75%の予定です(試験のできによって比率は変えます)。参加度には「授業終了時の小クイズ」や「理解度チェック・研究課題」の解答などの提出を含める予定です。
関連URL   Related URL
備考   Notes 欠席があらかじめわかっている場合はメッセージカードやoutlook、manabaなどで連絡してください。休講になった場合は、パワーポイントのスライドに音声を載せた大容量ファイルを作成しmanabaのコンテンツに載せますので、これを聴講して下さい。
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年03月19日 15時00分31秒