シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 1CH0082002
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name 西洋美術史特講A
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject 西洋美術史特講A
英字科目名
English Name of Subject
Lecture of Western Art A
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 市川 佳世子
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 金曜1時限(春学期)
授業概要   Course Description 西洋美術の代表的な絵画作品の多くは、かつてキリスト教聖堂内の祭壇を装飾する祭壇画であった。本講義では祭壇画の起源と発展を、イタリアの作例を中心に他の地域の作例と比較しながら検討する。また、祭壇画の形式と機能について、祭壇を取り巻く環境との関連から考察するため、絵画のみならず彫刻、建築、モザイク、ステンドグラス、工芸、写本等の作例も参照する。祭壇画は時代の推移とともに移動・解体され、その多くが散逸し、現存する各部は世界中の美術館に点在している。そのため、個々の作品の再構成、元来の設置場所や機能を解明するために学際的なアプローチが発展し、祭壇画研究は総合的な美術史研究のモデルを提示している。本講義では祭壇画の物理的な調査結果、関連一次資料(都市条例、契約文書など)や図像プログラムの分析を通じて、美術作品の歴史的・政治的・社会的背景をより深く理解することを目的とする。
到達目標   Class Goals ・祭壇画の様々な形式や特徴を理解できるようになる。
・祭壇画の素材や技法、主題やパトロネージについて、元来の設置場所の機能や観者との関連から分析できるようになる。
・美術作品を多角的に考察し、オリジナルのコンテクストにおいて作品解釈を行い、正確に記述できるようになる。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
イントロダクション
講義:祭壇画とは何か?
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「祭壇画」について調べる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:祭壇の機能や教会堂内での位置について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇とその周りの環境
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
祭壇の機能や教会堂内での位置について、図書を用いて調べる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ・演習:祭壇画の形式の発展を考える(グループワーク)
講義:祭壇画の形式の発展:祭壇前飾りから祭壇衝立へ
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「祭壇前飾り」と「祭壇衝立」の形式や機能について図書を用いて調べる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:「キリストの受難」と「アッシジの聖フランチェスコ」について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画の機能と図像学的プログラム
演習:比較観察(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「キリストの受難」と「アッシジの聖フランチェスコ」に関する図像主題について、図書を用いて調べる。
指定された二つのイメージを比較して、類似点や相違点を考え、箇条書きにまとめる。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:「多翼祭壇画」の形式や特徴について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:イタリアの多翼祭壇画
演習:作品観察と記述(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「多翼祭壇画」の形式や特徴について、図書を用いて調べる。
指定されたイメージを観察して、形式と図像学的プログラムに注目しながら作品を記述する。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:「聖会話」形式の祭壇画の特徴について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:単一画面形式の祭壇画
演習:作品観察と記述(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「聖会話」形式の祭壇画の特徴について、図書を用いて調べる。
指定されたイメージを観察して、形式と図像学的プログラムに注目しながら作品を記述する。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:「テンペラ画」の技法や特徴について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画の制作過程:素材と制作技法
演習:作品観察と記述(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「テンペラ画」の技法や特徴について、図書を用いて調べる。
指定されたイメージを観察して、素材と技法に注目しながら作品を記述する。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:ドゥッチョの《マエスタ》に関する契約文書ついて、予習してきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画の注文制作
演習:契約文書の読解
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
ドゥッチョのシエナ大聖堂主祭壇画《マエスタ》に関する契約文書を読んで、どのような情報が含まれているか箇条書きにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:《誓約の聖母》祭壇画の再構成(グループワーク)
講義:祭壇画の再構成:シエナ大聖堂の《誓約の聖母》の事例研究
演習:シモーネ・マルティーニの《ピサ多翼祭壇画》の再構成(グループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
指定された図像主題について、図書を用いて調べる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:北方の開閉式祭壇画の特徴について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:北方の祭壇画とイタリアの祭壇画との比較
演習:比較観察(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
北方の開閉式祭壇画の特徴について図書を用いて調べ、イタリアの作例と比較する。
指定された二つのイメージを比較して、類似点や相違点を考え、箇条書きにまとめる。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:「祈念像」について、調べてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画とその他の祈念像
演習:比較観察(ペアワークとグループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
「祈念像」について、図書を用いて調べる。
指定された二つのイメージを比較して、類似点や相違点を考え、箇条書きにまとめる。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:西洋中世・ルネサンスの美術制作における女性の役割について、考えてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画制作における女性の役割
演習:サッセッタの《雪の聖母》祭壇画の契約文書の読解
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
西洋中世・ルネサンスにおける美術作品の制作者、寄進者、享受者としての女性の役割について考え、箇条書きにまとめる。
サッセッタの《雪の聖母》祭壇画に関する契約文書を読んで、どのような情報が含まれているか箇条書きにまとめる。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
ウォームアップ:祭壇画を研究するための様々な視点や方法について、考えてきたことを口頭で共有する
講義:祭壇画研究の意義
演習:祭壇画研究の方法の応用可能性(グループ・ディスカッション)
ふりかえり:リアクションペーパーの記入・提出
予習内容
Preparation for Class
祭壇画を研究するための様々な視点や方法について考えて、箇条書きにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業内容について振り返る。関連する参考文献を読んでより深い理解を得るようにする。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
授業内テストおよび総括
予習内容
Preparation for Class
これまでの授業内容を復習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
テスト内容を振り返る。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
授業内テストの解説・フィードバック
予習内容
Preparation for Class
これまでの授業内容とテスト内容を復習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
解説・フィードバックをふまえてテスト内容を振り返る。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
・授業への参加度や授業内容の理解度を判断するために、毎回リアクションペーパーを提出してもらいます。
・講義内容の理解を深めるために、適宜演習も行う予定です。積極的に発言することを心がけてください。
・図像の著作権の問題が生じる可能性があるため、授業の録画・写真撮影は控えてください。
・履修人数や進度等によって授業計画を変更する可能性があります。
教科書   Texts ・教科書は使用しません。
・必要に応じてプリントを配布します。
参考書   Reference Books 遠山公一編『祭壇画の解体学――サッセッタからティントレットへ』ありな書房、2011年。
田辺幹之助編『祈念像の美術』(ヨーロッパ中世美術論集3)竹林舎、2018年。
ジェイムズ・ホール『西洋美術解読事典』高階秀爾監訳、河出書房新社、1988年。
マイケル・バクサンドール『ルネサンス絵画の社会史』篠塚二三男ほか訳、平凡社、1989年。
L. Bourdua, ‘The Altarpiece’, in M. Kemp ed., The Oxford History of Western Art (Oxford: Oxford University Press, 2000), pp. 130-137.
S. Nethersole, Devotion by Design: Italian Altarpieces before 1500 (London: National Gallery Co. Ltd., 2011) .

その他、随時紹介します。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
授業への参加度(40%)、授業内テスト(60%)
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年03月19日 15時00分33秒