シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 1FH0042350
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name EGT&I308西洋文化史2
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject EGT&I308西洋文化史2
英字科目名
English Name of Subject
The history of Western culture 2
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 幅広い教養
知識・理解 経済学・経営学に関する知識
汎用的技能 情報収集能力や分析力
汎用的技能 自らの考えを日本語はもとより英語で表現できる能力
態度・志向性 諸問題に積極的に取り組む能力
態度・志向性 “Do for Others(他者への貢献)”の精神、高い倫理観
態度・志向性 コミュニケーション能力と対人関係を構築できる能力
統合的な学習経験と創造的思考力 現代社会の諸問題に積極的に取り組む能力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 秋学期
教員氏名   Name of Teacher 蝶野 立彦
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 水曜4時限(秋学期)
授業概要   Course Description  グローバル・ヒストリーの視点から、大航海時代(15~17世紀)の「ヨーロッパ諸国の非ヨーロッパ世界への進出」とそれと並行して進められた「世界各地でのキリスト教布教」の展開を辿り、中世末期から近代初期にかけての「ヨーロッパと非ヨーロッパ世界の文化接触」の実相について考察する。
 15世紀前半の《ポルトガルのアフリカ進出》によって幕を開ける大航海時代は、ヨーロッパ諸国が非ヨーロッパ地域で探検・交易・植民地形成を推し進め、ヨーロッパ世界が《ヨーロッパの外部地域》へと拡張を遂げた時代であったが、こうした展開を背景にして、この時代には、アフリカ大陸、アメリカ大陸、アジア諸地域、そして日本に「キリスト教」がもたらされ、グローバルな規模での「キリスト教布教」が行われた。
 本授業では、大航海時代のヨーロッパ諸国(ポルトガル、スペイン、イングランド、オランダ、フランスなど)による非ヨーロッパ地域への進出政策と同時期の国際政治や経済流通構造との関連のなかで「アフリカ・アメリカ・アジア・日本における《キリスト教布教》および《キリスト教受容》」の展開を跡づけ、この時代の「《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の交流・接触・融合・文化摩擦」の特徴について理解を深めてゆく。
到達目標   Class Goals 「大航海時代の《ヨーロッパ諸国の非ヨーロッパ地域への進出》《キリスト教布教》《文化接触》の歴史について、グローバル・ヒストリーおよび文化交渉史の観点から、総合的かつ正確な知識を身につけること」「参考文献等を活用しながら、それらの知識を独自の視点から理解・解釈し、現代の国際関係や現代社会が抱える諸問題とも関連付けながら、それを論述する能力を養うこと」が本授業の目標である。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング非対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
授業の狙いとコンセプトについての説明
予習内容
Preparation for Class
シラバスの熟読。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業のコンセプトと各自の問題関心を照らし合わせて、受講の準備を行う。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
ポルトガルとスペインの世界進出と世界各地でのカトリック宣教(1) ― 15~16世紀の「ヨーロッパと非ヨーロッパ世界を結ぶ国際貿易ルート」の変容、中世後期の「十字軍遠征」および「レコンキスタ(国土回復運動)」と「ポルトガル・スペインの世界進出」の繋がり、ポルトガル王権による西アフリカ・ブラジル・インドへの進出と「東回り航路」の開拓、ポルトガル王権による西アフリカとインドでのカトリック宣教の試み、フンシャルおよびゴアにおけるカトリック大司教座の創設
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
ポルトガルとスペインの世界進出と世界各地でのカトリック宣教(2) ― トルデシリャス条約(1494年)とポルトガルとスペインによる「世界分割」、「世界分割」の起点としての15世紀のローマ教皇の「教皇勅書」、ポルトガル王権によるアフリカ・インド・アジア諸地域での覇権拡大の試みと「キリスト騎士団」、スペイン王権による新大陸(アメリカ大陸)の《発見》と「西回り航路」の開拓、スペインの「征服者たち」によるアメリカ先住民の諸国家の征服と「降伏勧告状(レケリミエント)」によるそのキリスト教的基礎づけ、アメリカ大陸でのスペインの植民地経営とエンコミエンダ制のなかでの「アメリカ先住民へのカトリック宣教」の位置づけ、少数のスペイン人たちがなぜ「アメリカ先住民の国家」を滅ぼすことができたのか?
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
ポルトガルとスペインの世界進出と世界各地でのカトリック宣教(3) ― スペインによるアメリカ大陸の植民地化のプロセスのなかでの「アメリカ先住民の取り扱い」をめぐる諸問題、アメリカ大陸からヨーロッパへの「銀の流入」とヨーロッパの「価格革命」「商業革命」、17世紀の「スペインの没落」の歴史的背景をめぐる近年の議論
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
ポルトガルとスペインの世界進出と世界各地でのカトリック宣教(4) ― 15世紀末~16世紀におけるカトリックのさまざまな修道会による非ヨーロッパ地域での宣教活動、フランシスコ・ザビエルの日本到来とイエズス会による日本でのカトリック宣教、16世紀後半の日本でのポルトガル商人の活動と「日本人のキリスト教化」の進展、「イエズス会による日本での宣教の独占」に対する他の修道会の批判の高まり
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
イングランド・オランダ・フランスの世界進出とその影響(1) ― 16世紀のイングランド・オランダ・フランスによる「新たな航路」の模索とその失敗、イングランド・オランダ・フランスによる「ポルトガルおよびスペインの交易ルート」の侵食、インド・アジア諸地域における《イングランド・オランダとポルトガル・スペインの覇権争い》とその宗教的背景、イングランドによる北アメリカでの植民地建設、北アメリカのイングランド植民地でのジョン・エリオットによるアメリカ先住民へのプロテスタント宣教の試みとその挫折
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
イングランド・オランダ・フランスの世界進出とその影響(2) ― オランダによる東南アジアへの進出、オランダ東インド会社の設立とオランダによるインドネシアの植民地化、「ポルトガルとスペインによる世界分割」に対するオランダ東インド会社の《国際法上の異議申し立て》と「近代国際法の父」フーゴー・グロティウスの『自由海論』、「東南アジアの植民地化」をめぐるオランダとイングランドの争い、ライデンの「インド神学校」の設立(1622年)とオランダ東インド会社によるインド・セイロン・インドネシアでのプロテスタント宣教、インド・アジア諸地域におけるオランダ東インド会社とイスラーム勢力の連携
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
イングランド・オランダ・フランスの世界進出とその影響(3) ― グローバル・ヒストリーの視点から見た「大航海時代のヨーロッパと日本」、大航海時代のフランスの世界進出の起点としての「フランス絶対王政の成立」
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
イングランド・オランダ・フランスの世界進出とその影響(4) ― ローマ教皇庁による「布教聖省」の設置(1622年)と非ヨーロッパ地域におけるカトリック宣教の路線転換、17世紀のフランス王権による世界進出政策と「パリ外国宣教会」の設立、フランスによる北アメリカへの進出とフランス植民地(ヌーベル・フランス)の建設、ヌーベル・フランスでのイエズス会宣教師によるアメリカ先住民へのカトリック宣教と「ヒューロン族の悲劇」、フランスによるインドへの進出とフランス東インド会社の活動、大航海時代の歴史がヨーロッパにもたらした変化と「近代世界システム論」の視点
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
大航海時代の《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の接触・融合・軋轢(1) ― ポルトガルによるアフリカ探検の歴史的背景としての「司祭王ヨハンネス伝説」、西アフリカでのポルトガル王権によるカトリック宣教と「奴隷貿易」との関わり、コンゴ王アフォンソ1世の苦悩
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
大航海時代の《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の接触・融合・軋轢(2) ― ヨーロッパからの入植者による「アメリカ先住民(インディオ)への虐待」に対するドミニコ会士たちの批判、バルトロメー・デ・ラス・カサスの『インディアスの破壊についての簡潔な報告』(1552年)がヨーロッパに与えた衝撃、ローマ教皇パウルス3世の勅書(1537年)と「アメリカ先住民の人権」をめぐるスペインの法学者フランシスコ・デ・ヴィトリアの議論
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
大航海時代の《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の接触・融合・軋轢(3) ― 16世紀のヨーロッパにおける「アメリカ先住民=征服されるべき野蛮人」のイメージの広まりとスペインの神学者フアン・ヒネス・デ・セプルベダの議論、イエズス会士ホセ・デ・アコスタによる「インディオの《人間》化」の理論、「スペイン人によるインディオへの残虐行為」に関する情報は北部ヨーロッパの国々でどのように広まったのか、ラス・カサスの書と北部ヨーロッパでの「反スペインの情報宣伝(プロパガンダ)」との結びつき
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
大航海時代の《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の接触・融合・軋轢(4) ― フランシスコ会士たちによるアメリカ先住民への布教とフランシスコ会士ベルナルディーノ・デ・サアグンによる「アメリカ先住民の文化・言語の蒐集・記録」、イエズス会士たちによるアメリカ先住民への布教とパラグアイでの「アメリカ先住民保護統治地(レドゥシオネス)の創設」、ヨーロッパでの「イエズス会への批判・警戒心の高まり」と教皇による「イエズス会解散命令」(1773年)、アメリカ大陸における「先住民のカトリック聖職者への叙階」をめぐる問題、インド・日本・中国でのカトリック宣教の始まりとフランシスコ・ザビエルによる宣教、「日本・中国でのカトリック宣教」の転換点としての教皇勅書(1566年)
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
大航海時代の《西洋文化》と《非ヨーロッパ地域の文化》の接触・融合・軋轢(5) ― 大航海時代のヨーロッパの「野蛮人」認識と「日本の文字文化・書籍文化」に対するヨーロッパ人の評価、1550年代の山口における「日本の宗教文化(仏教文化)」と「ヨーロッパのキリスト教文化」との間の邂逅と論争(「山口の討論」)、「イエズス会による日本での病院建設」と「日本におけるレプラ患者とカトリック宣教師の結びつき」、日本・中国・インドにおけるカトリック宣教のなかでの「現地の文化への適応」(適応主義)をめぐる論争、「典礼問題」の発生とヨーロッパにおける「イエズス会批判」の潮流の形成、「日本からの天正遣欧使節と慶長遣欧使節のローマへの派遣」をめぐる問題とヨーロッパ側の認識
予習内容
Preparation for Class
講義で取り扱われるトピックについて参考図書・事典などを用いて初歩的な知識を得る。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深める。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
授業の総括と補足説明。「まとめ資料の提示」と「オンデマンドでの解説(音声のみ)」によって授業を実施する。資料の公開日については、事前にコースニュースで告知する。
予習内容
Preparation for Class
これまでの授業内容を復習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時に紹介した参考文献を参照し、講義についての理解を深めるとともに、学期末レポートを作成する。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
・各回の授業終了後に「授業の感想」を「レポート」としてオンラインで提出すること。「レポート」に記された受講者からの質問に対しては、返答・コメントを行う。
・manabaで配信する教材をインターネット上で流布させることは不可。
・授業時には、manabaで配信した「レジュメ」に解説を付けるかたちで、講義を進めてゆきます。教場では、教室のスクリーンに「レジュメ」の内容を映し出しながら授業を行いますが、ノート型PCやタブレットPCを教室に持参することが可能であれば、PCの画面に「レジュメ」を表示しながら、講義を聞いてください。
・授業では、大航海時代のヨーロッパ諸国の世界進出と世界各地でのキリスト教布教について、重要な邦訳史料(未邦訳史料の場合には教員による訳文)や図像史料を紹介しつつ、それぞれの時代の歴史的・文化的背景を踏まえながら考察してゆきます。特別の基礎知識がなくても受講は可能ですが、講義内容を正確に理解するためには、各回のテーマに関して参考文献などを用いて知識を深めることが必要です。
・講義内容は、受講者の関心に応じて、部分的に変更することもあります。
教科書   Texts 使用しない。
参考書   Reference Books 特になし。それぞれの講義箇所についての参考文献は、各回のレジュメで紹介する。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
授業への参加度(各回の授業終了後に提出するレポートの評価を含む)50%、学期末レポート50%
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年02月16日 22時54分35秒