シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 1HC2195000
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name SGLEC230現代コミュニティ論
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject SGLEC230現代コミュニティ論
英字科目名
English Name of Subject
Modern Theories of Community
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 ①社会学的な理論と概念に関する知識
知識・理解 ②現代社会の諸問題に関する知識
汎用的技能 ③社会調査の知識・技能
汎用的技能 ④社会学的考察を伝える実践力
態度・志向性 ⑤社会を論理的かつ批判的に考察する態度
統合的な学習経験と創造的思考力 ⑥課題発見力・問題解決力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 永岡 圭介
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 火曜6時限(春学期)
授業概要   Course Description コミュニティの現代(我々の生きる「いま」)を考える。「コミュニティ」という言葉が氾濫する一方で、コミュニティの解体・喪失が嘆かれ存続が問題とされる。コミュニティがいかにして機能しているか(あるいは機能していないか)を問いながら、孤立、排除、自立・自律、連帯などの問題について理解を深める。
到達目標   Class Goals コミュニティを社会、集団、組織、仲間など関連する概念と対比させながら、具体的な日常生活の場面におけるコミュニティの派生的あるいは擬似的な姿への変容過程を捉える。そのうえで、コミュニティとそうでないものを識別し、コミュニティ感覚を養う。これらが現代を生きていくなかでいかに有用であるかについては、講義のなかでいくつか提示するとともに受講生各自で見出していただきたい。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
<イントロダクション>
講義の目的、進め方、評価方法について案内する。
コミュニティとは社会や集団、組織とどのように違うのか?コミュニティにまつわる現代の事例とデータをもとに、その大まかな概念と定義をつかむ。
バウマン、デランティの『コミュニティ』を参照し、現代のコミュニティを概観する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノートをレビューし関連する文献を探して読み始める。
     ●どの回(テーマ)で口頭発表するか選んでいく。
目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
コミュニティとアソシエイション
家族はコミュニティか?
家族と他のコミュニティとの相互関係について学ぶ。
マッキーヴァーの『コミュニティとアソシエイション』を参照する。
●なお、今回から第13回までテーマに沿って3人ずつ次の授業の前半に口頭発表してもらう。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノートをレビューし関連する文献を探して読み始める。
     ●どの回(テーマ)で口頭発表するか決めてエントリーする。
目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
都市化とコミュニティ
都市的生活は孤立・孤独感をもたらすのか、それとも解放的か?
都市化に伴う孤独感や社会的孤立の問題を、市街地や郊外の再開発の課題に関連づけながら理解を深め、コミュニティについて学ぶ。
ジンメルの「大都市化と精神生活」を頼りに、都市の心性を読み解く。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
農村のコミュニティ
農村における社会的孤立、格差は都市とどのように違うのか?
村とムラの違い、自然村と行政村との違いを理解し、都市化に伴う農村コミュニティの問題を学ぶ。
鈴木栄太郎の『日本農村社会学原理』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
都市と農村の相互関係
社会的孤立や格差をなくすために、都市と農村の差異は解消すべきか、それとも維持すべきか?
人口の移動(移住、帰郷)や減少に伴う地域社会とそのコミュニティの行方、都市と農村のあいだに形成されるコミュニティについて学ぶ。
ソローキンとツィンマーマンの『都市と農村』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
関係人口とコミュニティ
訪問客は地域コミュニティの担い手になり得るか?
地域社会に対する定住民でも観光客でもない関わりの存在と意義を学ぶ。
田中輝美『関係人口の社会学』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
コミュニティの反構造的側面
コミュニティは社会を統合し秩序をもたらすものだとすると、コミュニティの衰退や解体は無秩序か?
祭祀や巡礼などの儀礼、慣習的行為、移動に伴う共同性とはいかなるものか。社会秩序や規範の維持のみならず、それらを変革し構造を覆すというもうひとつの側面(コミュニタス)を学ぶ。
V.ターナーの『象徴と社会』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
交換とコミュニケイション
商店街は商い以外にどのような機能があるのか?
商店街とまちづくりの取り組みを事例に、社会的交換を貨幣的交換(経済)と比較しつつ、生存と必要のための経済と互酬性にもとづく共同性について学ぶ。
カール・ポランニーの「アリストテレスによる『経済』の発見」を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
相互扶助とコミュニティ
こども食堂はどのようにして広がり継続してきたのか?
家族や近隣・地域コミュニティの希薄化と裏腹に、相互扶助(互助)にもとづいて形成されるコミュニティの機能と課題について学ぶ。
クロポトキンの『相互扶助論』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
居場所(サードプレイス)とコミュニティ
家庭・家族、学校、職場以外に「居場所」が求められる要因・背景は何か?そうしたサードプレイスが阻害される要因・背景は何か?
コミュニティパーク等を事例に、異世代共生の居場所(サードプレイス)が求められる背景と意義を学ぶ。
オグデンバーグの『サードプレイス』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
社会関係資本とコミュニティ
孤独や孤立、自立、個で生きることは、いかにしてコミュニティを形成し実感し得るか?
互酬性と信頼の側面から形成されるコミュニティ生活、および孤独や孤立、自立がコミュニティに与える影響ついて学ぶ。
パットナムの『孤独なボウリング』を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
情報とコミュニケイション
オンラインやバーチャル上の情報格差は孤立を招き、自立・自律を阻むか?
オンライン・コミュニティが現代のコミュニティ生活に及ぼす機能と限界を社会関係資本に関連づけながら学ぶ。
宮田加久子の『きずなをつなぐメディア』等を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
社会的ネットワークのなかのコミュニティ
家族や近隣社会のコミュニティはどのように解体し変容してきたのか?
ネットワーク状に拡散するコミュニティの構造について学ぶ。
ウェルマンの「コミュニティ問題ーーイースト・ヨーク住民の親密なネットワーク」を参照する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
コミュニティの現代と行方
これまで掲出した事例やデータ、学説を俯瞰しながら、同質化と異質化の観点からコミュニティの現代的課題と行方について総括する。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通して概要をつかみ、不明点を洗い出しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     掲出した資料およびノート、他の受講生が発表した内容をレビューし関連する文献を探して読み始める。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
<特別学修>
教室での講義は無く、これまで学んだ内容(ノート、資料)を各自で整理していただく。また、課題レポートに向けて詳細事項をmanabaにて掲出し指示するので確認のうえ準備にあたること。授業評価アンケートへの回答もお願いする。
予習内容
Preparation for Class
   manabaに格納した資料に目を通す。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
     これまでに習得し発表した内容をまとめ、レポートを作成する。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
<講義の進め方>
毎回、テーマを設け、まずそれにまつわるデータや事例、学説を紹介し解説する。そのうえで、次の週の授業で受講生(3人)から1人10分程度口頭発表してもらう。最後に、それにコメントし、補足をしてまとめる。受講者数によっては、口頭発表の方法を変更する場合がある。なお、出席はとらない。
原則として、資料は紙での配布はせず、すべてmanabaに格納しお知らせするので、予習復習する際は目を通すこと。
講義中の行動(撮影・録音・録画を含めて)は周囲への配慮に努め節度をわきまえること。
教科書   Texts 教科書は指定しない。
参考書   Reference Books 参考書として以下の2点を紹介する。
 『コミュニティの幸福論ー助け合うことの社会学ー』桜井政成, 2020, 明石書店
 『現代コミュニティとは何かー「現代コミュニティの社会学」入門ー』船津衛・浅川達人, 2014, 恒星社厚生閣
この他、参考文献一覧をmanabaに格納するので適宜参照すること。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間内に講評・解説を行い、授業時間外はmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
レポート(70%)+口頭発表(30%)
15回の講義終了後に、2000字以上3000字以内で、講義で参照した文献1冊以上から引用し、学んだことに関連づけながら、受講生自身が調査した内容を報告し、意見(考察、提案など)を述べてもらう。テーマと提出様式、方法、期限は別途お知らせする。
レポート提出と口頭発表ともに必要である(片方のみでは評価しない)。
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年02月08日 06時03分39秒