授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
1HF5070001
|
授業開講年度 Year of Class |
2024年度
|
授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
|
授業名称 Class Name |
家庭福祉論
|
テーマ Theme |
|
科目名 Name of Subject |
家庭福祉論
|
英字科目名 English Name of Subject |
Social Welfare for the Family
|
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
|
知識・理解
|
人間とそれをとりまく社会に対する幅広い教養
|
|
知識・理解
|
社会福祉の政策・制度・理論・実践法の理解
|
◎
|
汎用的技能
|
調査技能、社会福祉の理論の習得と実践
|
|
態度・志向性
|
基本的人権の尊重、諸問題に対峙する志向性
|
〇
|
統合的な学習経験と創造的思考力
|
福祉社会に寄与する能力・感性・創造的思考
|
|
科目単位数 Credit |
2
|
履修期 Term |
春学期
|
教員氏名 Name of Teacher |
北川 清一
|
開講キャンパス Campus |
白金
|
曜時 Day and Period |
月曜3時限(春学期)
|
授業概要 Course Description |
ソーシャルワークのミクロアプローチを切り口(viewpoint)に、日本における家族問題を検討します。とりわけ、超高齢・少子社会の進展と併せて「家族形態の流動化」「家族の液状化」が顕著になっている「暮らし」の中で日々体感する生活課題(life tasks:例えば、子どもの貧困と体験の格差、ヤングケアラー/ビジネスケアラー、暴力、引きこもり、東横キッズとグリ下、等)について、ソーシャルワーク専門職(≒社会福祉士)の働きを取り込んだ解決方法を検討します。
|
到達目標 Class Goals |
現代家族を取り巻く個別具体的な生活課題(life tasks)の実態に焦点を当て、家族支援が社会制度化され難い日本社会の生活風土の特徴、及び、社会福祉学の立場から、その「障壁」の超克を企図した実際事例を取り上げます。それらの取り組みに見出せる意義と課題について、履修期間中に提出を求めるレポート(3回)をまとめる学びを通じて「家族について、個々人のバイアスにとらわれず、社会的科学的な視座に立って理解できるようになる」ことを目指します。
|
授業言語 Language |
日本語
|
アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング非対応
|
授業計画 Daily Class Schedule
|
【第1回】
|
授業内容 Content/Topic
|
オリエンテーション(授業全体の構想、及び、到達目標の詳細、評価と単位認定の方法等について説明します)
|
予習内容 Preparation for Class
|
授業日前(前週の土曜日)までに「manaba」を活用して講義資料をアップしますので、印刷して授業に臨んでください(以後、毎回、同じように配信します)。2時間程度の時間を用いて講義資料を読み込み、授業時での問いかけに明確に返答できるよう準備してください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第2回】
|
授業内容 Content/Topic
|
①現代日本における人びとの暮らしについて、ソーシャルワーク学/社会福祉学が学問的に関心を寄せる「人と環境の相互接触面」に見出せる「実態」を読み解きながら考えます。 ②旧民法時代からの家族の位置づけと日本の家族文化との関連で、為政者が「美しい日本」を希求すべきとする政治的意図を考えます。
|
予習内容 Preparation for Class
|
ソーシャルワーク学は、人びとの暮らしの中で生じる「生きにくさ」を「人と環境の相互接触面に生起する事象」と捉える点に特徴があります。このような特徴の意味を講義資料・教科書を精読し、授業に臨んで下さい。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第3回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族構造の変動と特徴(その1):日本人に生き方に影響を及ぼす「多様化した家族観」を切り口に、欧米で暮らす人びとの「家族観」の特徴と比較しつつ、加速度的に進む少子化・高齢化社会の中で顕在している生活課題(life tasks)としての「生きにくさ」の実相を考えます。
|
予習内容 Preparation for Class
|
人口の少子化と高齢化に関連した時事問題(例えば、政治家や自治体の首長による差別的な発言)を整理しておいてください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第4回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族構造の変動と特徴(その2):結婚・離婚・再婚問題について。
|
予習内容 Preparation for Class
|
結婚、離婚、再婚に至る過程で生起する「社会問題」について整理しておいてください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第5回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族構造の変動と特徴(その3):虐待、暴力(誹謗、中傷を含む)、引きこもりについて。
|
予習内容 Preparation for Class
|
子ども虐待、ドメスティックバイオレンス、虐め等に代表される「社会問題」について整理しておいてください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第6回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族構造の変動と特徴(その4):「新しい社会的養育ビジョン」及び「子ども家庭庁」に内在する問題性ついて。
|
予習内容 Preparation for Class
|
厚生労働省から発出された「新しい社会的養育ビジョン」、及び、為政者の目玉政策と標榜される「子ども家庭庁」に内在する、政治が家族問題に介入することの危険性を整理します。「ビジョン」「子ども家庭庁」の概略を整理しておいてください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第7回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族問題への学問的接近(その1):流動化する家族形態、液状化する家族構造について、このような社会状況を生活学の範疇で論じられる「家族関係論」がどのように捉えているのかを整理し、その学問的成果を社会福祉学(家族福祉論)に取り込む意味を考えます。
|
予習内容 Preparation for Class
|
「家族関係論」とは何か、そのエッセンスを整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第8回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族問題への学問的接近(その2):流動化する家族形態、液状化する家族構造について、このような社会状況を「家族社会学」がどのように捉えているのかを整理し、その学問的成果を社会福祉学(家族福祉論)に取り込む意味を考えます。
|
予習内容 Preparation for Class
|
「家族社会学」とは何か、そのエッセンスを整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する印刷教材と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第9回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族問題への学問的接近(その3):流動化する家族形態、液状化する家族構造について、このような社会状況を「家族心理学」がどのように捉えているのかを整理し、その学問的成果を社会福祉学(家族福祉論)に取り込む意味を考えます。
|
予習内容 Preparation for Class
|
「家族心理学」とは何か、そのエッセンスを整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第10回】
|
授業内容 Content/Topic
|
日本における家族問題への学問的接近(その4):流動化する家族形態、液状化する家族構造について、このような社会状況を対人支援論の範疇にある「施設養護論≠施設養育論」がどのように捉えているのかを整理し、社会福祉学(家族福祉論)との学問的関連性を検討します。
|
予習内容 Preparation for Class
|
「施設養育論」とは表記しない「施設養護論」とは何か、そのエッセンスを整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第11回】
|
授業内容 Content/Topic
|
ソーシャルワークと家族支援①:ファミリー・ソーシャルワークとは。
|
予習内容 Preparation for Class
|
アメリカ合衆国の慈善組織協会(COS)に所属していたM.リッチモンドが「ケースワークの母」と伝承されてきた意義と社会的な背景を整理しておくこと。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて作成し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第12回】
|
授業内容 Content/Topic
|
ソーシャルワークと家族支援②:日本社会の伝統的家族観とソーシャルワークの視座(人間理解)の間に見出せる齟齬を整理し、そこに内在する課題の意味を読み解く。
|
予習内容 Preparation for Class
|
日本の伝統文化の一つとされる「家父長制」の功罪を整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第13回】
|
授業内容 Content/Topic
|
家庭福祉論研究の変遷①:岡村重夫の社会福祉理論と家庭福祉
|
予習内容 Preparation for Class
|
社会福祉学の定立に多大な功績を残された岡村重夫の理論構築の特徴を整理して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第14回】
|
授業内容 Content/Topic
|
家庭福祉論研究の変遷②:山崎美貴子と家庭福祉:家庭福祉論研究の発祥の地である明治学院大学の社会的使命を考える。 併せて、第3回目(最終回)のレポート提出について、出題の意図を説明する。
|
予習内容 Preparation for Class
|
日本における家庭福祉論の第一人者と評されている山崎美貴子(明治学院大学名誉教授)の論文等(事前に文献リストを配付します)に目を通して授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
配付する講義資料と講義内容を照合し、自身の学びの証明となる「授業ノート」を毎回2時間程度の時間をかけて整理し、次回の授業に臨んでください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
【第15回】
|
授業内容 Content/Topic
|
「特別学修日」としオンデマンド方式で実施します。参加された履修者(当日の参加は自由)から、①第14回目の授業時に提出を求めた、教科書を読み込み「レポート」をまとめる方法(出題の意図)について質問を受け、さらに、②「春学期」中に起きた「家族」にまつわる問題の幾つかを紹介し社会科学の範疇にある社会福祉学らしい「読み解きの特徴」を確認してみたい。
|
予習内容 Preparation for Class
|
「教科書」を読み込み、提出を求めているレポートについて、授業中に配付した講義資料(学びの視点)を確認しながら準備を進めてください。質問を受けます。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
復習内容 Review of Class
|
各回の授業の内容を自身の「授業ノート」に取りまとめ、それを「家庭福祉論」の学びの証明として手元に保存してください。
|
目安時間 Hours
|
2 時間
|
授業に関する注意事項 Remarks for Class |
授業日の前(前週の土曜日)までに、毎回、「manaba」を活用して講義資料をアップします。事前に印刷して内容を読み込み授業に臨んでください。後日の授業時に読み直しをすることもあるので、「授業ノート」としてファイル(整理)し、持参するようにしてください。
|
教科書 Texts |
北川清一『「子どもの権利」の擁護と児童養護施設のソーシャルワーク-自閉症スペクトラム障害がもたらす「体験の格差」を埋める支援-』(ブックレット第18号)ソーシャルワーク研究所、2023年。
|
参考書 Reference Books |
北川清一『ソーシャルワーカーのための養護原理-小規模化・家庭的養育をどう捉えるか-』ミネルヴァ書房、2020年。
|
課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行う
|
課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
|
成績評価の基準 Evaluation Criteria |
授業では「主体的に/共に学ぶ」意欲と姿勢を重視します。その成果として、授業時に2回(予定)の提出を求めるレポート(1000字程度)の内容(50%)、及び、第14回目の授業時に「教科書」をもとに取りまとめを求めるレポート提出(1500字程度)の内容(50%)をもって成績を評価します。
|
関連URL Related URL |
|
備考 Notes |
|
添付ファイルの注意事項 Notice |
|
更新日時 Date of Update |
2024年03月19日 15時00分37秒
|