シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 1KC1116001
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name 労働法2
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject 労働法2
英字科目名
English Name of Subject
Labor Law 2
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 歴史、文化、社会、自然、科学などに関する幅広い教養
知識・理解 法に関する基本的な知識および体系的な理解
汎用的技能 価値観の違いを理解しようとする姿勢
汎用的技能 公正、論理的判断と柔軟な思考による解決力
態度・志向性 社会貢献する意欲、価値観の違いの理解姿勢
統合的な学習経験と創造的思考力 社会貢献する意欲と、問題発見・解決力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 秋学期
教員氏名   Name of Teacher 植田 達
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 木曜1時限(秋学期)
授業概要   Course Description  「労働法」という法分野は、労働市場、個別的雇用関係および団体的労使関係を規律する法の総体と定義することができる。
 このうち、本科目では、「労働法1」に引き続き、個別的雇用関係法を解説した後、団体的労使関係法(労働組合の組織・運営、労働組合と使用者との間の労働条件に関する交渉を中心とした関係を規律する法)と労働市場法(労働力の需要と供給の調整をめぐる社会的な仕組みを規律する法)を解説する。したがって、本科目は「労働法1」から継続して履修することが望ましい。
 例えば、使用者はどのような場合に労働者を解雇することができるのか(第4回)、正社員と非正社員(契約社員やアルバイト・パートタイマーなど)との間の待遇の差はどのようなものが禁止されているのか(第6回)、使用者のどのような行為が労働者の団結権を侵害する不当労働行為として禁止されているのか(第12回・第13回)などの問題を学習する。
到達目標   Class Goals 労働法の立法や判例の学習を通じて、①条文や法制度の趣旨・目的を理解し、②解釈上の論点や立法政策上の課題を認識するとともに、③雇用関係における身近な事例から現代的な課題に至るまでの法律問題に取り組み、解決する力を身に着けること。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
①ガイダンス ②日本型雇用慣行と労働法

 ① 本科目における講義内容や評価方法などについてアナウンスする。
 ② 終身雇用や年功型賃金などの伝統的な日本型雇用システムが形成された背景を学習するとともに、それが労働法にどのように影響を与えたかを、「労働法1」の復習や本科目の内容の概観を通じて、検討する。
予習内容
Preparation for Class
「労働法1」の復習をしておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
懲戒

 懲戒処分には労働者の企業秩序違反に対する制裁としての機能がある。労働契約法の規定や判例を通じ、この懲戒処分の根拠や手続規制などの総論的な問題を取り上げるとともに、経歴詐称や企業外非行などの具体的・各論的な問題も考察する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
労働契約の終了(1)

 労働契約関係の終了事由のうち、合意解約や辞職など(解雇以外のもの)をめぐる法的問題を整理する。また、会社の合併、事業譲渡、会社分割といった企業組織の変動に伴う労働契約の終了または承継につき、制定法と判例を学習し、横断的な検討を行う。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
労働契約の終了(2)

 労働契約関係の終了事由として最も重要な解雇につき、判例法理として形成・発展してきた解雇権濫用法理について学ぶ。さらに、整理解雇や変更解約告知をめぐる論点についても検討する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
非典型雇用(1)

 伝統的な正社員とは異なる非典型雇用形態として、有期労働契約やパートタイム労働契約がある。このうち、有期労働契約に関する法規制について、労働契約法に基づく無期労働契約への転換制度や、期間満了時の契約終了(雇止め)を中心に、検討する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
非典型雇用(2)

 短時間労働者・有期雇用労働者に対する法規制について、短時間・有期雇用労働者法の内容を中心に検討する。また、非典型雇用のもう一つの主要な形態である労働者派遣につき、労働者派遣事業の許容範囲や労働者派遣契約についての法的規律などの問題について、最近の法改正の動向に触れつつ具体的に検討を加える。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
①集団的労使関係法総論 ②労使関係の当事者

 ① 労働組合法などの労使関係法規の基礎にある憲法28条につき、その内容を明らかにし、同条の具体的な法的効果をめぐる論点を考察する。
 ② 労使関係における当事者に関し、「労働者」、「使用者」のほか、労使関係において重要な役割を担う「労働組合」の意義を学習し、管理職組合などの具体的な問題につき検討する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
①労働組合の運営 ②団体交渉

 ① 労働組合の活動を規律する諸原理を把握したうえで、統制処分や財政、組織変動など、組合の内部運営を巡る諸問題について検討する。
 ② 集団的な労働条件決定プロセスとしての団体交渉の機能を解明し、団体交渉の当事者・担当者の意義を検討するとともに、団体交渉の対象事項や、使用者の負う団体交渉義務の具体的内容について考察する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
労働協約

 労使は、団体交渉の末に労働協約を締結する。労働協約の法的性質を踏まえ、労働協約が効力を生じるための要件、労働協約の効力などの問題を考察する。また、労働協約は、労働組合法17条により拡張適用される。この拡張適用の要件や効果、限界などについて検討する。さらに、労働協約の終了に関し、解約をめぐる問題や、終了後の労働条件などの問題も考察する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
団体行動

 憲法28条は団体行動権を保障しているところ、団体行動は争議行為と組合活動に分類される。これらの概念を明らかにした後、争議行為の目的・主体・手続・態様の正当性、組合活動の目的・主体・態様の正当性を検討する。正当性を欠く争議行為の責任や、争議行為と賃金との関係、使用者側の争議行為の問題についても解説する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
不当労働行為(1)

 労働組合法は、7条や27条などで不当労働行為について定めている。不当労働行為を学習するにあたって、初めに、その意義やそこでの「使用者」の概念などの総論的な事項について解説する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
不当労働行為(2)

 労働組合法7条1号・4号は、不利益取扱いを禁止している。不当労働行為意思の要否や「不利益」の意義について検討する。また、2号が禁止する団交拒否について、使用者の団体交渉義務違反の救済についても考察する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
不当労働行為(3)

 3号が禁止する支配介入について、使用者の施設管理権や言論の自由との関係についても考察する。また、企業解散の場合における不利益取扱いの成否や、企業内に複数の組合が併存する場合に生じうる不当労働行為の問題についても検討する。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
①労働紛争処理法 ②労働市場法

 ① 労働委員会による不当労働行為救済システムにおける問題を中心に、労働をめぐる紛争の解決システムの全体像について解説する。
 ② 労働市場法の基本理念やその全体像を解説する。また、労働力の需給システムの円滑化や完全雇用の実現を目的とする職業安定法、失業の救済や予防等を目的とする雇用保険法に加え、高年齢者雇用安定法や障害者雇用促進法などについても学ぶ。
予習内容
Preparation for Class
授業前にレジュメおよび教科書の該当範囲(レジュメにて指定)を読んでおくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
レジュメおよび教科書の指定範囲を再度確認し、講義の内容を踏まえて、具体的な事例や解釈上の論点、各自の疑問点をノート等を用いて整理すること。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
総括(特別学修日のため、対面授業は実施しない)
予習内容
Preparation for Class
「労働法1」および本科目で学習した内容を、主要な論点や判例を中心に、振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業での総括を踏まえ、改めて「労働法1」および本科目で学習した内容を振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
・「授業概要」欄にも記載したとおり、本科目は「労働法1」から継続して履修することが望ましい。
・レジュメは、授業前にmanabaから各自で用意すること。
・前の回で学習した内容を前提に授業は進行するので、特に復習に力を入れるようにすること。
教科書   Texts 山川隆一編『プラクティス労働法(第3版)』(信山社、2022)
参考書   Reference Books 村中孝史・荒木尚志編『労働判例百選(第10版)」(有斐閣、2022)、菅野和夫『労働法(第12版』(弘文堂、2019)、荒木尚志『労働法(第5版)』(有斐閣、2022)など。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
定期試験(100%)
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年03月19日 15時00分39秒