シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 1KC1169003
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name イスラム法
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject イスラム法
英字科目名
English Name of Subject
Islamic Law
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 異文化を柔軟に理解する能力
知識・理解 法的知識
汎用的技能 情報伝達能力
汎用的技能 言語を用いた実践的表現力
態度・志向性 異文化理解力、発信能力、グローバルな視野
統合的な学習経験と創造的思考力 法的問題解決力、 法的基準を見いだす能力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 両角 吉晃
開講キャンパス   Campus 白金
曜時   Day and Period 金曜2時限(春学期)
授業概要   Course Description  イスラーム(「イスラム教」)にはシャリーアまたはフィクフと呼ばれる規範の体系があり、通常それらはイスラーム法またはイスラーム法学と理解されている。イスラーム法はイスラームの教えの中で重要な役割を果たしており、その知識はイスラーム理解に不可欠ともいわれる。
 この授業を履修することを通して、西洋法との比較におけるイスラーム法の特徴、その成立過程、具体的なルールの内容を知ることにより、イスラーム法とはいかなる「法」なのかということを体系的に理解することが期待される。
 前半では、イスラームおよびイスラーム法が成立するに至った経緯とその後の発展についての概観を通して、イスラーム法を取りまく社会状況についての基本的な知識を獲得すること、そして、その知識を基にイスラーム法を近代法(現代日本法を含む)と比較する視点を獲得することを目指す。具体的には、預言者ムハンマドとクルアーン、法源、法解釈方法論、法学派の成立、近現代の中東地域における西洋近代法継受の問題を扱う。
 後半では、イスラーム法学において展開されている法的議論を通してイスラーム法の具体的なルールを体系的に理解することを目指す。ここでも、近代法との比較を行うことが想定されており、その作業を通して、近代法の特徴をよりよく理解できるようになることが期待される。
到達目標   Class Goals  今日の世界で生じているイスラームにかかわる様々な出来事の中には、イスラーム法に関連する事象が数多く存在する。授業を通して習得した前提知識と比較の視点を活用することにより、そのような事象を、背後にあるイスラーム固有のロジックの中に位置づけて理解する能力を獲得することを目標とする。
 習得された知識およびそれに基づく洞察力は、国際的な場面でムスリム(「イスラム教徒」)との意思疎通を行う際にも有用なものとなることが期待される。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング非対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
神アッラーと、その啓示を人々に伝えた預言者ムハンマドについて
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した「イスラーム法とはいかなる法か(1)」を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。
 復習の過程で疑問点が出てきた場合には、次の回の講義終了後に受け付ける。
目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
啓示に依拠する法(天啓法)としてのイスラーム法
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した「イスラーム法とはいかなる法か(2)」を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の法源(1)クルアーン
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の序章第4節を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の法源(2)スンナ、イジュマー、キヤース
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の序章第4節を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の歴史(1)法学派の形成
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の序章第5節、第6節を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の歴史(2)「イジュティハードの門の閉鎖」
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献を参照すること。
 特に、ワーイルハッラーク『イジュティハードの門は閉じたのか:イスラーム法の歴史と理論』(慶應義塾大学出版会、2003年)の第1章が参考になる。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
エジプトにおける近代法継受(1)混合裁判所の設立
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用参考文献、特に、参考書に指定した「エジプト民法典小史」を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
エジプトにおける近代法継受(2)現行エジプト民法典の制定
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用参考文献、特に、参考書に指定した「エジプト民法典小史」を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
エジプトにおける憲法と民法
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考書に指定した「エジプト民法典小史」および「宗教法としてのイスラーム法から見た法の正当性について」を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の諸規程(1)物の分類と「売買」
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の第2章第1節を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の諸規程(2)財産取引の諸類型と「利息」
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の第1章第2節・第3節および第3章から第6章を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の諸規程(3)家族、刑罰
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
イスラーム法の諸規程(4)統治に関する法、「国際法」
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
エジプト民法典とイスラーム法
予習内容
Preparation for Class
 事前に配布したレジュメの内容を確認するとともに、そこに示した予習用文献、特に、参考文献に指定した『イスラーム法における信用と「利息」禁止』の第7章第2節を参照すること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 講義時に復習用の参考文献を指示するので、そちらも参照しつつ、授業で説明した内容および予習用文献について理解するように務めること。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
特別学修回 オンデマンドでの音声解説により、2回に分けて行う。
前半:まとめ(定期試験実施前)
後半:定期試験フィードバック(定期試験実施後)
予習内容
Preparation for Class
 前半については、事前に「まとめ」用の資料を配布するので、その内容を確認すること。
 後半については、自らが記した試験答案の内容を想起し、問に対する解答として、改善・追加できる点があるか、予め検討しておくこと。
目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
 前半については、音声の解説を踏まえ、各自、まとめの作業を行うこと。
 後半については、音声の解説を踏まえ、各自の答案をどのように改善することができるかを検討すること。
目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
 初回授業の前に授業の方法等についてのアナウンスをするので、LMSのサイト(manaba)を確認すること。
教科書   Texts  教科書はない。授業の前にLMSのサイト(manaba)に講義レジュメを掲載するので、印刷の上、授業の際に参照すること。
 なお、イスラームについての基本的な知識を得るため、小杉泰『イスラームとは何か その宗教・社会・文化』(講談社現代新書、1994年)を予め一読することを勧める。
参考書   Reference Books ・両角吉晃「イスラーム法とはいかなる法か(1)~(2)」(「法学教室」第334号~第335号(2008年7月~8月)所収)
・両角吉晃「入門講義・イスラーム法(1)-(3)」(「法学教室」第364号-第366号(2011年1月-3月)所収)
・両角吉晃『イスラーム法における信用と「利息」禁止』羽鳥書店、2011年
・両角吉晃「エジプト民法典小史」(http://www.sllr.j.u-tokyo.ac.jp/02/papers/v02part11.pdf)
・両角吉晃「宗教法としてのイスラーム法から見た法の正当性について」(「論究ジュリスト」(2022年春号)No.38(有斐閣)所収)
 その他の文献については講義の際に紹介する。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
 授業内容に関する質疑応答等、授業への参加度(10パーセント)および教室での定期試験(90パーセント)による。
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年03月19日 15時00分39秒