授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
1KD1014001
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授業開講年度 Year of Class |
2024年度
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授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
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授業名称 Class Name |
国際消費者法
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テーマ Theme |
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科目名 Name of Subject |
国際消費者法
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英字科目名 English Name of Subject |
International Consumer Law
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身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
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知識・理解
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歴史、文化、社会、自然、環境、情報などに関する幅広い教養
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知識・理解
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法的基礎知識と体系的理解
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〇
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汎用的技能
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コミュニケーションツールとしての情報通信技術の活用能力
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汎用的技能
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消費者、環境、企業活動に関する問題を解決する能力
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〇
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態度・志向性
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問題への積極的な取り組み
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態度・志向性
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“Do for Others”の精神
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態度・志向性
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周囲の人間や環境への配慮と共生力
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〇
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統合的な学習経験と創造的思考力
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新しい問題への積極的な取組みと問題解決能力
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◎
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科目単位数 Credit |
2
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履修期 Term |
春学期
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教員氏名 Name of Teacher |
松本 恒雄
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開講キャンパス Campus |
白金
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曜時 Day and Period |
木曜3時限(春学期)
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授業概要 Course Description |
消費者法のいくつかの制度や論点について、EU法やアメリカ法その他の海外の法制度や考え方を学び、日本の法制と比較することによって、日本法に欠けている点や今後発展させていくべき方向を考える。合わせて、国境を越えたグローバルな消費者問題の解決方法や、国際機関及び国際組織の消費者問題に対する取り組みを学ぶ。
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到達目標 Class Goals |
日本の法制度はもともとは海外にルーツをもちつつも、独特の形になっているものが多い。この点では、消費者法も同様である。海外の消費者法との比較や、グローバルな消費者問題への取り組み方を知ることによって、日本の消費者法をより深く理解するともに、消費者問題解決のための政策を考える基礎的な能力を獲得することを目標とする。
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授業言語 Language |
日本語
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アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング非対応
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授業計画 Daily Class Schedule
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【第1回】
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授業内容 Content/Topic
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日本と世界の消費者政策
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予習内容 Preparation for Class
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日本については、消費者庁・消費者委員会の設置に関する文献や消費者庁のウェブサイトから消費者庁の活動内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の消費者法や消費者行政の仕組みの特徴を海外主要国との比較で理解する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第2回】
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授業内容 Content/Topic
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ケネディ大統領から歴史を見る ケネディ大統領やラルフ・ネーダー弁護士などアメリカの消費者法の確立に貢献した人を回顧するドキュメンタリー映画(50分)を上映する。
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予習内容 Preparation for Class
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アメリカのケネディ大統領(1961年~63年在任)の伝記や功績に関する文献を読んでおく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、ケネディ大統領が世界の消費者法の発展に果たした役割と重視した政策を理解する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第3回】
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授業内容 Content/Topic
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製造物責任1
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第23章などで製造物責任法の規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の消製造物責任法の現状を理解する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第4回】
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授業内容 Content/Topic
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製造物責任2
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第23章などで製造物責任法の規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の消製造物責任法の現状をアメリカ法やEU法との比較で理解し、改正の方向を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第5回】
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授業内容 Content/Topic
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不公正取引方法の規制1
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第6章、第14章などで消費者契約法及び景品表示法の規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の消費者契約法や景品表示法による不公正な取引方法への対応の現状を理解する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第6回】
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授業内容 Content/Topic
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不公正取引方法の規制2
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第6章、第14章などで消費者契約法の不当な勧誘方法に関する規定及び景品表示法の規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の消費者契約法や景品表示法による不公正な取引方法への対応の現状をアメリカ法やEU法との比較で理解し、包括的な不公正取引法の可能性を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第7回】
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授業内容 Content/Topic
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不公正契約条項・約款規制1
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第7章などで消費者契約法の不公正な契約条項に関する規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の民法や消費者契約法による不公正な契約条項規制の現状を理解する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第8回】
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授業内容 Content/Topic
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不公正契約条項・約款規制2
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第7章などで消費者契約法の不公正な契約条項に関する規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の民法及び消費者契約法における不公正な契約条項規制・約款規制の現状をアメリカ法やEU法との比較で理解し、改正の方向を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第9回】
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授業内容 Content/Topic
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無店舗販売の規制
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第8章、第9章などで特定商取引法における訪問販売及び通信販売に関する規定の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の特定商取引法における訪問販売や通信販売の規制の現状をアメリカ法やEU法との比較で理解し、改正の方向を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第10回】
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授業内容 Content/Topic
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消費者の個人情報・個人データの保
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、個人情報保護法についての解説書を読んで全体像を理解するほか、個人情報保護員会のウエブサイトで、同法の2020年改正及び2021年改正の内容を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、日本の個人情報保護法の現状を海外の動向との比較で理解し、あるべき方向を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第11回】
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授業内容 Content/Topic
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デジタル・プラットフォームの役割と責任
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第20章などでデジタルプラットフォームにかかわる法律問題を理解しておくほか、「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(2021年)について消費者庁のウェブサイトで解説を読んでおく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、デジタル・プラットフォームの規制に関する海外の動向と比較して、どのように役割と責任を負わせるべきかを考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第12回】
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授業内容 Content/Topic
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消費者団体・事業者団体の権利と責任
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第25章、第26章などで消費者契約法及び消費者裁判手続特例法の規定の内容及び裁判の現状を理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、事業者団体や消費者団体の役割及び権利と責任について、海外の動向との比較で理解し、あるべき方向を考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第13回】
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授業内容 Content/Topic
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国境を越えた消費者トラブルの解決
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予習内容 Preparation for Class
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民事訴訟法第1章第2節「日本の裁判所の管轄権」に関する規定及び「法の適用に関する通則法」第2節の法律行為の準拠法に関する規定について読んでおくとともに、ADR(裁判外紛争解決)とODR(オンライン紛争解決)とは何かを調べておく。さらに、(独)国民生活センターの越境消費者センターのウェブサイトにアクセスして、関連資料を読んでおく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、インターネットを利用した海外の事業者と取引におけるトラブルの解決や悪質事業者であった場合の国境を越えた取り締まりのあり方を考える。余力のある者は、松本恒雄『グローバリゼーションの中の消費者法』第4章を読む。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第14回】
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授業内容 Content/Topic
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国際機関・国際組織の取り組み
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予習内容 Preparation for Class
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国連消費者保護ガイドライン(2015年改定)やOECD理事会勧告「電子商取引における消費者保護」(2016年改定)を読んでおくとともに、コンシューマーズ・インターナショナルのウェブサイトを見て消費者団体の国際組織の活動を知っておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、グローバルな消費者問題を解決するために、また、各国の消費者問題解決のための政策面での支援のために、国際機関や国際消費者組織がどのような活動をしており、日本としてどのように参画していくべきかを考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第15回】
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授業内容 Content/Topic
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講義全体のまとめを兼ねて、オンデマンドで行う。本講義の端々で触れてきた消費者被害の救済のための法理や制度、さらには被害を生じさせないための法理や制度について、海外の制度とも比較しながらレビューする。
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予習内容 Preparation for Class
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日本法については、基本講義第3章、第4章、第5章、第24章などで消費者被害の救済と抑止の仕組みを理解しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義用教材を振り返りながら、消費者被害の救済と抑止の制度改正のあるべき方向を考える。余力のある者は、松本恒雄編『消費者被害の救済と抑止ー国際比較からみる多様性』(信山社、2020年)を読んでみる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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授業に関する注意事項 Remarks for Class |
授業形態は原則として対面授業であり、講師の作成する講義用教材に沿って行う。 多少の遅刻は許容範囲であるが、大幅な遅刻は出席扱いとならない。
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教科書 Texts |
本授業の全体をカバーする教科書と言えるものはない。講義用教材を1週間前にアップする。
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参考書 Reference Books |
日本法の概要については、中田邦博・鹿野菜穂子編『基本講義消費者法〔第5版〕』(日本評論社、2022年、ISBN:978-4-535-52620-4)、大澤彩『消費者法』(商事法務、2023年、ISBN:978-4-7857-3004-8)等であらかじめ復習しておく。 最新の消費者契約法・消費者裁判手続特例法の内容については、上原敏夫・松本恒雄『新しい消費者契約法・消費者裁判手続特例法 解説+全条文』(三省堂、2023年、ISBN:978-4-385-32237-7)参照。 海外の法制についての文献や情報は、その都度、講義用教材において紹介するが、松本恒雄『グローバリゼーションの中の消費者法』(信山社、2023年、ISBN:978-4-7972-1134-4)も読んでいただきたい。
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課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行う
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課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
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成績評価の基準 Evaluation Criteria |
授業への参加度30%、授業期間中のレポートまたは小テスト30%、定期試験またはレポート試験40%
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関連URL Related URL |
講師のプロフィールについては、Attorney's Magazine 87号(2024年)の「弁護士の肖像 松本恒雄」をご覧ください(https://legal-agent.jp/attorneys/humanhistory/humanhistory_vol87/)。
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備考 Notes |
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添付ファイルの注意事項 Notice |
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更新日時 Date of Update |
2024年03月19日 15時00分39秒
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