授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
1KF1042701
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授業開講年度 Year of Class |
2024年度
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授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
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授業名称 Class Name |
公共と市民
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テーマ Theme |
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科目名 Name of Subject |
公共と市民
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英字科目名 English Name of Subject |
Public Interests and Citizenship
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身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
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知識・理解
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歴史、文化、社会、自然など教養に関する幅広い知識
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知識・理解
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政治学に関する基本的知識と体系的理解
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〇
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汎用的技能
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政治現象に対する分析力と判断力ならびに問題解決能力
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態度・志向性
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他者と関わり、共に生きる力
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〇
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態度・志向性
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“Do for Others”の精神
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◎
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態度・志向性
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統合的な学習経験と創造的思考力
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社会において知識・技能・態度を活用する力
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〇
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科目単位数 Credit |
2
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履修期 Term |
春学期
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教員氏名 Name of Teacher |
鍛冶 智也
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開講キャンパス Campus |
白金
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曜時 Day and Period |
火曜1時限(春学期)
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授業概要 Course Description |
講義形式と演習形式とを組み合わせた授業。有権者教育の一環として,「公共」における「市民」としての役割を自覚できるようになるための講義とワークショップを行う。「市民活動」の事例研究と「公共性」の理論研究を行う。自覚的な教養ある市民となり,適正な公共圏を創りあげるための講座である。
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到達目標 Class Goals |
政府や企業といった従来の組織原理によらずに,「公共の利益」の実現のために行動する「市民」やそのグループの存在意義は,今日ますます高くなっている。こうしたNGOやNPOといった非営利で非政府の機関や,ボランティアなどの実際の活動を検証しながら,公共性とは何か,社会における市民の果たすべき役割とは何か,を考える。
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授業言語 Language |
日本語
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アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング対応
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授業計画 Daily Class Schedule
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【第1回】
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授業内容 Content/Topic
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オリエンテーション 全体の授業概要と評価方法の解説。各回に課される課題の説明。
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予習内容 Preparation for Class
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シラバスを良く読んでくること。
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目安時間 Hours
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1 時間
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復習内容 Review of Class
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オリエンテーションで示した授業概要や成績評価の方法をよく吟味し,履修計画を立てること。
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目安時間 Hours
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3 時間
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【第2回】
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授業内容 Content/Topic
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公共性とは何か 「公」あるいは「公共」という用語は日常的に使っているが,「公共ではないもの」との区別は実は曖昧であることを理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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「『公共』とはどのような事・状態を示すものか」を考え,manabaを通じて課題提出をする。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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「公共」と「公共ではないもの」の境界線は,複数あることを理解し,どのような特徴があるかを授業で取り上げられた個別具体例を参照しながら考察する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第3回】
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授業内容 Content/Topic
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市民とは誰のことか この講座での「市民」とは,「横浜市民」といった都市部に住む住民のことを指すのではない。「市民活動」「地球市民」といった用語で使われる市民とは,いったいどのような特性があるのかを考える。
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予習内容 Preparation for Class
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「『市民』とはどのような行動様式をとるような人びとなのか」を考え,manabaを通じて課題提出する。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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市民が社会で重要な役割を果たすようになる歴史的の背景を理解し,現代における意義を具体的な事例と関連づけながら考察する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第4回】
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授業内容 Content/Topic
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私邸の庭は公共物か,空き地は公共物か,公園は公共物か 映画『生きる』に登場する公共財の特性を具体的な事例を通して理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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映像資料を観るので特段必要なし。
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目安時間 Hours
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0 時間
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復習内容 Review of Class
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一筆の土地が公共化していく過程で,何が変質し,何が不変かについて整理する。
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目安時間 Hours
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4 時間
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【第5回】
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授業内容 Content/Topic
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公務員の役割と市民の役割 「公共の担い手」は,属性できまるのか,状況できまるのか,について考察する。
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予習内容 Preparation for Class
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前回観た映像資料が描いていた内容を自分なりに整理し,小テストに備えること。
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目安時間 Hours
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1 時間
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復習内容 Review of Class
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社会において公務員だけが公共の担い手なのか,市民はどのような役割が期待されているのか,を考察する。
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目安時間 Hours
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3 時間
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【第6回】
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授業内容 Content/Topic
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映画『生きる』における公共と市民 小テストを採点し,解説するので,映画の中で示そうとしていた規範的な課題を理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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これまでの学習の理解度を整理するために小テストを実施するので,論点を整理しておくこと。
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目安時間 Hours
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0 時間
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復習内容 Review of Class
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小テストの結果,自分が理解して得なかったことは,なぜなのかについて省察すること。
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目安時間 Hours
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4 時間
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【第7回】
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授業内容 Content/Topic
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「新しい公共」の政治学 伝統的な官民二元論あるいは公私二分論からセクター間のパートナーショップにより公共が捉えられるようになった歴史的な展開を理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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東京都営の地下鉄と株式会社東京メトロの地下鉄,あるいは市営バスと小田急バスの期待される役割と責任はどう違うのかを考え,所定の用紙に記入する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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新しい公共が提唱されるようになった社会的背景を考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第8回】
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授業内容 Content/Topic
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公益法人の法制度と課題 財団法人,社団法人,社会福祉法人,学校法人,特定非営利活動法人など,公益に関わる法制度の概要と課題を理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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公益法人とは何かについて,所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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1 時間
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復習内容 Review of Class
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諸制度について整理して理解し,今後の課題に関して考察する。
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目安時間 Hours
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3 時間
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【第9回】
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授業内容 Content/Topic
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NGOとNPOの役割 近年,政府とも営利民間企業とも分類できない第3のセクターの活動が重要になってきたが,なぜそうなったか,どのような役割が期待されているか,具体的な事例を通じて理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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NPOやNGOを一つ取り上げ,どのような活動をしているか簡単に調べ,所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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他の履修者が紹介したNPO/NGOの活動がどのような特徴をもっているか,整理する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第10回】
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授業内容 Content/Topic
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行政と市民団体の協働 現在,行政は市民団体と密接に関係しながら,規制行政およびサービス行政を執行している。ワークショップを通じて,そのダイナミックスを理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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事例研究の課題を提示するので,モデル案を所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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行政を取り巻く諸団体の活動がどのように公共的な課題の解決に寄与しているのかについて考察する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第11回】
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授業内容 Content/Topic
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市民意識と政治参加 個人では解決できない「公共的な課題」について,どのように対応すべきかについて,グループワークを通じて理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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事例研究の課題を提示するので,モデル案を所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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すぐに「政府まかせ」にする発想から,「自分ごと」に引きつけながら解決する思考が習得できるよう事例について反芻する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第12回】
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授業内容 Content/Topic
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ボランティアとボランタリズム ボランタリズムの発展過程を理解しながら,現代におけるボランティアの期待される役割と課題について,震災ボランティアなどの事例を通じて理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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事例研究の課題を提示するので,モデル案を所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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ボランティア活動の可能性と課題について整理する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第13回】
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授業内容 Content/Topic
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民間企業の公共性 企業の社会的責任(CSR)が重視されるようになってきたが,民間企業は「私益」を追求しているだけなのだろうか,を探求する。
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予習内容 Preparation for Class
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事例研究の課題を提示するので,賛否を含めて自分の意見を整理し,所定の用紙に記入してくる。
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目安時間 Hours
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3 時間
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復習内容 Review of Class
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ディベイトを通じて理解したことを自分なりに整理する。
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目安時間 Hours
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1 時間
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【第14回】
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授業内容 Content/Topic
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公共心とは何か 『井戸の茶碗』の物語に描かれている公共心あるいは公徳心の特徴を理解する。 小テストを実施する。
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予習内容 Preparation for Class
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映像資料を観るので特段必要なし。
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目安時間 Hours
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0 時間
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復習内容 Review of Class
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人間の行動を分析的に観察する技術について理解する。
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目安時間 Hours
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4 時間
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【第15回】
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授業内容 Content/Topic
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「権力と参加」の政治学(まとめの自主学修)
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予習内容 Preparation for Class
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これまでの授業の全体像について,自分なりに振り返ってみる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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政治学における「公共」と「市民」の役割について,改めて考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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授業に関する注意事項 Remarks for Class |
遅刻の頻度によっては欠席として扱わざるを得なくなるので,注意すること。課題提出や授業内小テストの実施後には,授業内でフィードバックをします。事例研究の際には,課題について調査し,自分なりの答えをもって授業に臨まないといけません。大学を卒業して,社会における正義や幸福を追究する公共に貢献する教養ある市民となるためには,授業で学んだことを省察しないと身につきません。
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教科書 Texts |
明治学院大学法学部政治学科編『政治学の扉:言葉から考える』(増補版)風行社,2020年。
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参考書 Reference Books |
小松隆二『公益学のすすめ』慶應義塾大学出版会,山本正ほか『「官」から「民」へのパワー・シフト』TBSブリタニカ,大阪ボランティア協会編『ボランティア』ミネルヴァ書房。
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課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行い、授業時間外はmanabaで行う
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課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
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成績評価の基準 Evaluation Criteria |
適宜複数回実施する提出課題や小テストの評価の総計で評価する(100%)。出席不良及び遅刻頻発の場合は,これより減点する。小テスト等はmanabaを通じて実施する。
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備考 Notes |
第4回目の授業の際に視聴する予定の映画『生きる』は,ノーベル賞作家カズオ・イシグロ氏の脚本でリメイクされ,外国映画としてイギリスを舞台に移した物語となり,昨年3月に一般上映された。機会があれば配信等で,ご覧になることをお勧めいたします。
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添付ファイルの注意事項 Notice |
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更新日時 Date of Update |
2024年03月19日 15時00分40秒
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