授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
1QCF1Z1100
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授業開講年度 Year of Class |
2024年度
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授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
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授業名称 Class Name |
TCTEA931社会科・公民科指導法1/社会科・公民科教育研究1
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テーマ Theme |
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科目名 Name of Subject |
TCTEA931社会科・公民科指導法1
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英字科目名 English Name of Subject |
Methods of Teaching Civic and Social Studies1
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科目単位数 Credit |
2
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履修期 Term |
春学期
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教員氏名 Name of Teacher |
渡部 竜也
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開講キャンパス Campus |
白金
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曜時 Day and Period |
金曜3時限(春学期)
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授業概要 Course Description |
社会科・公民科の授業理論について考察することを通して、授業構造の分析力をつけていく。 具体的には、複数のねらいの異なる授業を観察し、それらがもたらす民主主義社会の形成者育成という観点からみての可能性と課題について検討し、そしてより社会科・公民科としてふさわしい授業の在り方をマクロに捉えることができるようにしていく。
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到達目標 Class Goals |
授業をマクロに(構造で)捉え、その社会科・公民科の教科目標という観点から分析評価できるようにする。
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授業言語 Language |
日本語
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アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング対応
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授業計画 Daily Class Schedule
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【第1回】
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授業内容 Content/Topic
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【第1回】公教育の成立と社会科・公民科
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予習内容 Preparation for Class
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公教育の誕生と主権者教育、社会科教育との関係について、西洋教育史をひもときながら考察していく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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ロック、ルソー、コンドルセ、デューイなどの教育思想家を話題にするので、これに関する著書を読んでいると理解しやすい。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第2回】
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授業内容 Content/Topic
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【第2回】社会科・公民科の教科目標と民主主義
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予習内容 Preparation for Class
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学習指導要領「社会」の教科目標についてこだわって考える。どうして社会科は「民主的で平和的な国家・社会の形成者」の育成を目指す教科なのか。社会における公教育の役割を思い出しながら考えていく。学習指導要領のほか、NEA中等教育報告書(1916)やラッグ社会科、エングルの「対抗社会化」論などを取り扱う。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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民主主義と教育の関係について扱っている著書を再読することが望ましい。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第3回】
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授業内容 Content/Topic
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【第3回】社会科授業の分析・評価基準
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予習内容 Preparation for Class
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社会科が育てるべき学力について、これまで唱えられてきた学力論などを紹介しつつ考えていく。そしてその学力像を踏まえて社会科の授業を分析・評価することの大切さについて解説していく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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「民主的で平和的な国家・社会科の形成者」になるには、どのような学力が必要となるのか。一般教育学の学力構想や、最近の学力論などを踏まえて考察するため、学力を取り上げた著書や論文を読んでおくことが望ましい。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第4回】
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授業内容 Content/Topic
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【第4回】理解主義社会科の授業理論と実際
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予習内容 Preparation for Class
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社会を理解することは、人を理解することである・・・こうした言葉を耳にすることもあると思う。こうした人物に焦点をあてて、その人物の心情を共感理解させるタイプの社会科について、実例を踏まえて理解・考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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棚橋健治『社会科の授業診断』(明治図書)、社会認識教育学会『社会科教育学ハンドブック』(明治図書)など。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第5回】
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授業内容 Content/Topic
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【第5回】理解主義社会科と学習指導要領
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予習内容 Preparation for Class
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理解主義社会科と呼ばれる授業形態が社会科授業で頻発する原因を学習指導要領の文言に求め、考える。またそこから、小中高の社会系教科の学習指導要領のねらいとするところと、そこに見られる課題について考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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森分孝治「社会科の本質」『社会科教育研究』第89号ほか。 文部科学省『高等学校公民科学習指導要領』『中学校学習指導要領』『小学校学習指導要領』
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第6回】
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授業内容 Content/Topic
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【第6回】学習指導要領社会・公民の構造
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予習内容 Preparation for Class
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学習指導要領の構造と特質、ねらいについて扱うだけでなく、教師のゲートキーピングの受業生についても取り扱う。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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文部科学省『高等学校公民科学習指導要領』『中学校学習指導要領』『小学校学習指導要領』 ソーントン『教師のゲートキーピング』など
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第7回】
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授業内容 Content/Topic
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【第7回】放任主義社会科の授業理論と実際
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予習内容 Preparation for Class
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子どもたちの自主性を育て主体的に探究する子どもを育てるには、教師はできるだけ子どもにかまうべきではない(もしくはファシリテーターになるべき)と考える人たちがよく組織するタイプの社会科授業について、実例を踏まえて理解・考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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教師が「教えること」を放棄することによる弊害について理解するとともに、学校の「格差是正機能」について考察できるようにする。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第8回】
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授業内容 Content/Topic
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【第8回】問題解決主義社会科の授業理論と実際(1)
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予習内容 Preparation for Class
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問題解決学習と呼ばれるタイプの社会科授業について、実例を踏まえて理解し、放任主義社会科との違いについて考える。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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藤井千春氏の一連の論文などを読んでおくと、より議論も深まるだろう。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第9回】
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授業内容 Content/Topic
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【第9回】問題解決主義社会科の授業理論と実際(2)
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予習内容 Preparation for Class
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問題解決学習と呼ばれるタイプの社会科授業の社会科(主権者)教育としての意義と課題について考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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問題解決学習について取り上げた論文を読んでおくことが望ましい。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第10回】
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授業内容 Content/Topic
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【第10回】科学的探求主義社会科の授業理論と実際(1)
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予習内容 Preparation for Class
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「なぜ」疑問を重視する科学的探究学習と呼ばれるタイプの社会科授業の特質について、実例を通して理解し、問題解決学習と比較しながら、両者の共通性と違い、そうした差異が生じる理由について考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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森分孝治『社会科授業構成の理論と方法』(明治図書)など
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第11回】
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授業内容 Content/Topic
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【第11回】科学的探求主義社会科の授業理論と実際(2)
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予習内容 Preparation for Class
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科学的探究学習と呼ばれるタイプの社会科(主権者)教育としての意義と課題について考察する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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教師主導の「不自然な」探究について、各自で意見を持てるようにする。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第12回】
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授業内容 Content/Topic
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【第12回】網羅主義社会科の授業理論と実際
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予習内容 Preparation for Class
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普段、高校現場や中学校の現場で展開する社会科授業の大半に共通する構造上の特質を理解し、それとこれまで学んできた各種授業の構造との違いに気づくことをねらいとする。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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これまでの公教育での学びを思い起こしてもらいたい。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第13回】
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授業内容 Content/Topic
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【第13回】意思決定主義社会科の授業理論と実際
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予習内容 Preparation for Class
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社会問題を社会科で取り扱うことにねらいをしぼった学習について取り上げる。どのような議論があるのかについて、包括的に取り扱う。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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渡部竜也「社会問題科としての社会科」社会認識教育学会編『新社会科教育学ハンドブック』(明治図書)を読んでおくと、議論が活発になるだろう。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第14回】
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授業内容 Content/Topic
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【第14回】授業理論の比較考察―国家・社会の有意な形成者の育成に向けて―
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予習内容 Preparation for Class
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理想の社会科授業とは。また「やってはならない」社会科授業とは。おそらく子どもの実態や社会の状況によっても答えは変わる。だが、社会科の教科目標を意識したとき、私たちは「何をしても良いわけではない」。教育の目的(ねらい)について議論することの重要性と、そのためには授業やカリキュラムの類型化とその比較議論が必要となることを取り上げる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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自身の社会科教師としての授業観を構築してもらうことをねらいとしている。 G・ビースタの一連の著書を読んでおくと、議論は活発になるだろう。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第15回】
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授業内容 Content/Topic
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【第15回】まとめ(動画予定)
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予習内容 Preparation for Class
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これまでの議論を踏まえて上で、社会科においてのカリキュラム・マネジメントや学力評価方法について取り上げる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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理想となる社会科授業はどのようにしたら自分は実現できるようになるのか。授業のあり方だけでなく、学校でのマネジメントや評価テストの作成などにも目を向けて、多様かつ広範な視野から自己実現に向けての今後の大学での学びのあり方を見直すことが求められる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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授業に関する注意事項 Remarks for Class |
対面(必要があれば遠隔もしくは動画で代用する時あり)
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教科書 Texts |
特に指定はない。
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参考書 Reference Books |
「復習内容」「予習内容」を参考のこと
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課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行い、授業時間外はmanabaで行う
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課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
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成績評価の基準 Evaluation Criteria |
授業への参加度(50%)および定期試験もしくはレポート(50%)によって評価する。
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関連URL Related URL |
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備考 Notes |
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添付ファイルの注意事項 Notice |
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更新日時 Date of Update |
2024年02月09日 15時49分56秒
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