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授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 21D2011001
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name D1221社会学1
テーマ   Theme 社会理論への招待①
科目名   Name of Subject D1221社会学1
英字科目名
English Name of Subject
Sociology 1
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 矢作 征男
開講キャンパス   Campus 横浜
曜時   Day and Period 金曜5時限(春学期)
授業概要   Course Description  「われわれ」である西欧理性が世界の諸地域へと伸展する境界で「他者」が見出され、それが「未開社会」と呼ばれた。彼らは無知蒙昧な野蛮人なのか。これらを問うことは、単に「彼らの生活にも学ぶべき知恵がある」などという癒しの答えを得ることではない。おのれを厳しく問い詰めること、自己相対化の作業が迫られている。
 そのためにまずは「人間と社会にとって言語とはなにか」を考えなくてはならないが、これに習熟すれば、「ひとつのもの」 に見えた「われわれ」の中にも幾つもの境界と暴力が潜んでいるのに気付くことが出来るだろう。

・講義形式にて行う。
・論点・ポイントを板書しながら進めるので、話を聞きながら各自ノートを取る必要がある。(書く量は比較的多めかもしれない)。
・場合に応じてレジュメや資料を配布することもある。

*「社会学理論の基礎」の《基礎》は「初心者版」「入門編」を意味しない。「ものを考える」を行っていくための「基礎体力作り」の鍛錬と理解してほしい。これまでしてこなかった身体(脳)の動かし方を会得するために、それなりに負荷のかかる筋トレ、ストレッチを施すことになる。その際、大いに汗をかき、腱や関節に軋みをおぼえることになるかもしれない。

*なお、無理強いはしないが、秋学期に開講される「社会学理論の基礎2(担当:矢作)」を引き続き履修するつもりであることが望ましい。
到達目標   Class Goals  私たちは今、どのような社会を生きているのか。答えや情報を獲得して安心するのではなく、社会に対して問いかけ、何度でも新たな問いを創造すること――その思考を開始するための「使える道具」を講義の中から持ち帰ってもらいたい。何はともあれ貞淑ぶった常識の関節にちょっとしたワザをかけてやることだ。社会学はそのためのひとつのトレーニングの場である。

・「わたし」という個人がいかに「社会的存在」であるかを理解する。
・「社会的存在」とはいかに「言語的存在」であるかを理解する。
・社会と社会を生きる人間を「関係・体系」の観点から考えることができるようになる。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング非対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
オリエンテーション、授業のねらいと予定
予習内容
Preparation for Class
自分はこれまで「どのように《考える》ことをしてきたのか」あるいは「考えてこなかったのか」に思いをめぐらせておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ノートを整理しつつ授業内容を反芻し自身の「考える」姿勢を作ること。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
深層の蠢き--フロイト/19世紀末とヒステリー
予習内容
Preparation for Class
19世紀末のヨーロッパ社会について、自身の中でイメージを膨らませておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
深層の蠢き--フロイト/無意識と精神分析
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
深層の蠢き--フロイト/〈父=法〉と多形倒錯
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
一般言語学と記号論--ソシュール/言語、潜在的構造、体系
予習内容
Preparation for Class
自分がどうやって《ことば》を身に付けたのか、思いを巡らせてみること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
一般言語学と記号論--ソシュール/言語と文化
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ノートを整理しつつ、自身の「自分はどのようにものを考えているのか」を考えてみること。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
一般言語学と記号論--ソシュール/言語と認識
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ノートを整理しつつ、自身の「自分はどのように《世界》と向き合っているのか」を考えてみること。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
人類学と文化の秩序--レヴィ=ストロース/未開社会と呪術
予習内容
Preparation for Class
自分にとって《未開社会》とはどのようなものか、イメージの源泉を辿ってみること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
人類学と文化の秩序--レヴィ=ストロース/贈与と交換
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
人類学と文化の秩序--レヴィ=ストロース/エスノセントリズム
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ノートを整理しつつ自身のなかの野生の思考を活気づけてみること。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
社会的な場--ブルデュー/学校制度、選別に先立つ不平等
予習内容
Preparation for Class
自身の「学校」生活で「不平等」を意識することがあったか振り返ってみること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
社会的な場--ブルデュー/文化的再生産と現代の遺産相続者たち
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
社会的な場--ブルデュー/趣味の社会空間と文化資本
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
社会的な場--ブルデュー/「好き/嫌い」として問われるもの、慣習行動とハビトゥス
予習内容
Preparation for Class
前回までのノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業時のノートを整理し、論理展開を確認しつつ、自分でも日常生活に事例を探したりたとえ話を考えてみたりすること。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
[特別学修回 オンライン授業(オンデマンド方式)]
【補遺】人類学と文化の秩序--レヴィ=ストロース/インセストタブー
予習内容
Preparation for Class
レヴィ=ストロース回のノートを見直し、理屈の流れを振り返っておくこと。「近親婚の禁止」について調べてみること。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ノートを整理しつつ論理を丁寧に辿って考えてみること。そして、今一度エスノセントリズムについて問い直してみること。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
「他者とおのれのことば」に対して真摯であること。他人の仕草に目をこらすこと。“私らしさ”の中に微睡んでしまった野生の思考を活気づけよ。
話を聞きながら頭をフル回転させ、思い付いたことはノートにしたためておくべし。授業内容に託けてリアルタイムのあらゆる話題が飛び交うことになると思う。

*授業の録画、板書の撮影は禁止する
(手と頭を動かし「自分のノート」を作っていくことが肝要。それが自分の中で「理解」というものを生み出していくことになる)

*上述の毎回の「授業計画」は多少進度がずれることもあり得る

◆授業に関する諸注意を講義第1回に述べるので、履修希望者は必ず受講すること
教科書   Texts いわゆる「テキスト・教科書」は使用しない。
参考書   Reference Books ・クロード・レヴィ=ストロース『悲しき熱帯 1』(川田順造訳)、中公クラシックス、2001年
・クロード・レヴィ=ストロース『悲しき熱帯 2』(川田順造訳)、中公クラシックス、2001年
・ピエール・ブルデュー『社会学の社会学』(田原音和監訳)、藤原書店、1991年
その他講義において適宜紹介する。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
・定期試験:100%。

論述試験形式。(持ち込み不可)
授業内容のあるテーマについて十分に説明することが求められる。
したがって、ある程度まとまった分量で論理的に筋道の通った文章を書くことになる。

採点は以下の観点から総合的に行う。「テーマに関する概念・キーワードを使うことができているか」「それぞれの概念・キーワードの理解は適切であるか」「説明を進める上で必要となる諸要素(論点)は充たしているか」「日本語文章として読み手に的確に伝わるものとなっているか」等。

なお、出欠は特に評価には関わらないが、出席せずに(もしくは単に席に着いているというだけでは)試験に合格することはまず困難であろう。つまり講義を聞きながら考えるというプロセスを経ていることが肝要である。
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年03月19日 15時00分47秒