シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 21G2304000
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name MGVOL112グローバル社会と市民活動入門2/D1844ボランティア学4
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject MGVOL112グローバル社会と市民活動入門2
英字科目名
English Name of Subject
Introduction to Global Society & Civil Activities 2
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 現代社会が抱える諸問題を捉えるための幅広い基礎知識
汎用的技能 多面的思考・判断力、コミュニケーション力
態度・志向性 多様性の尊重、他者貢献、自律的学習態度
統合的な学習経験と創造的思考力 課題発見力
統合的な学習経験と創造的思考力 解決策提示力、社会参画による他者貢献
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 秋学期
教員氏名   Name of Teacher 日置 一太
開講キャンパス   Campus 横浜
曜時   Day and Period 水曜4時限(秋学期)
授業概要   Course Description 現役のテレビプロデューサーによる授業。政治、経済、文化、あらゆる局面から、私たちを取り巻くグローバル社会の実像をドキュメンタリー映像を視聴しながら理解していく。同時にその構造の中でいかに一市民として社会的意味のある生き方を模索するのか、その考え方を身につけていく。秋学期には加えてネット時代を正しく生きるリテラシーも身につける。
到達目標   Class Goals グローバル世界への理解を深めるとともに、秋学期には特に、市民の活動、個人としての生き方をどう見出すのかその糸口を掴む。またインタネットのリテラシーとしては、世界のディープフェイクの実例などみつつ、フェイクとファクトの見分け方、個人情報の確保の仕方、
デジタル時代を主権意識を持っていきるための姿勢を身につける。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
秋学期のイントロダクション。私たちが日々、インターネットを使う中で、どれくらいの個人情報が事業者に利用されているのか、その現実と危険性を世界の個人情報をめぐる状況を捉えたドキュメンタリーを視聴し、学んでいく。
予習内容
Preparation for Class
ヨーロッパで人間中心のインターネット社会を作る基準と言われるGDPR=一般データ保護規則について調べてみる 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
携帯電話、タブレット、PCなど自分の使用しているガジェットにおける個人情報の保護について見直す。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
インターネット世界のリテラシーを作るために「メタバース」未来の光と影を考えてみる。視聴するのは、世界のメタバース状況を概括したドキュメンタリー。メタバース時代を迎えるために社会と個人な如何なる準備をすべきかを考える。
予習内容
Preparation for Class
自分の身の回りにあるメタバース的世界を見つけ、利便性と課題を考えておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
未来のインターネット社会がより実生活を包摂するものとなるかどうか、その選択を自らの問題として意識する。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
インターネットの世界で生成系AIの登場で大きな問題となっているディープフェイクに焦点を当てる。視聴するドキュメンタリーは、アメリカのディープフェイクと戦う最前線を取材したもの。カナダで実践されているリテラシー教育を参考にアクティブラーニングにも取り組む。
予習内容
Preparation for Class
身の回りのディープフェイクがどれくらいあるのか、実体験だけでなくニュースなどを通じて発見しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
騙されないためのネットリテラシーが身についているかどうか、ネットの溢れる情報を確認する実践をする。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
南米におけるグローバル世界の中での市民活動の一例として、ベネズエラのチャベス革命下の市民の活動をに光を当てる。視聴するのは、
チャベス革命に密着したドキュメンタリー。アメリカの裏庭と言われ、新自由主義的な圧力を直に受けるベネズエラで育つ地域共同体=コムナとは如何なるののか学んでいく。
予習内容
Preparation for Class
南米ベネズエラのおけるチャベス革命(1999年〜)の歴史をさらっておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
なぜ地域共同体が新自由主義に対して有効なのかをまとめる 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
スペインにおける市民、若者を主体とした政治潮流 ポデモスに光を当てる。「我々には可能だ!」を合言葉に2014年、結党してわずか4ヶ月後に国政選挙で第4党に成長した背景には、新たな民主主義を求める若者達の切実な声がある。ポデモスを追ったドキュメンタリーを視聴しながら若者の社会、政治参加のあり方を考えていく。
予習内容
Preparation for Class
ポデモス=我々には可能だ と名付けられたスペインの政治潮流についてニュースなどで把握する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
春学期から通じて学んできている香港、台湾などの広範に市民の政治潮流とどんな共通点があるのか、またその意味について考察する。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
フランスでは、国家的な課題に対して、市民による街頭のデモや討論会を目にすることが珍しくない。ある種の直接民主主義的な空間にも変容する公園での討論会を納めたドキュメンタリーを視聴し、人権宣言の国に流れる「不服従の権利」異議申し立ての文化を学ぶ。
予習内容
Preparation for Class
フランスの人権革命以降の歴史をおさらいしておく。また現在のEUを支える人物たちを輩出した1968パリ カルチェラタンを舞台にした異議申し立てについても、概括しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
国家と個人との関係はいかにあるべきか、異議申し立ての文化はなぜ、日本で根付かないのか、考察する。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
フランス発祥で世界最強のNGOと言われる「国境なき医師団」を扱ったドキュメンタリーを視聴し、そこにながれる社会貢献の文化と
それを再生産する社会システムについてまなぶ。
予習内容
Preparation for Class
過去、国境なき医師団が取り組んだ人道支援について調べ、一つのケースについて把握する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
なぜ、日本でフランスのようなボランティアがそのままその後のキャリア形成に組み込まれる文化が育たないのか、考察を加える。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
ヨーロッパの難民問題に光を当てる。視聴するのは難民の受け入れをめぐり揺れるギリシャのレスボス島を取材したドキュメンタリー。
欧州で台頭する右派ポピュリズムについてもその理由を難民問題との関係性の中で理解していく。
予習内容
Preparation for Class
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の調査では難民、国内避難民合わせて世界で1億1400万に登る。これは過去10年で2倍である。その概要についてUNのHPなどで概要を把握する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ドイツ、フランス、イギリスなどヨーロッパ各国で難民を巡って社会は揺れ動いている。そうした状況を認識する上で欠かせないものは何か、授業の中のヒントから自らの言葉で語れるようにしていく。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
日本のある地域の住民運動に光を当てる。視聴するのは「原発立地」を描いたドキュメンタリー。能登半島珠洲市において1970年代から計画されていた原子力発電所建設計画を事実上の撤退にまで持ち込ませた住民運動とは如何なるものだったのか。2024年元日の能登半島地震の直下でもあった村の半世紀を見つめる。
予習内容
Preparation for Class
関西電力、中部電力、北陸電力の3社が共同で、最終的には日本最大の1000万キロワット級の原子力発電基地を作るとしていた珠洲原発計画についてその概要を把握しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
能登半島の住民運動から学ぶ熟議民主主義とはなにかまとめていく。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
グローバル世界を認識していく上て重要なツールとなるジャーナリズの重要性についてまなぶ。材料となるドキュメンタリーは韓国の
言論弾圧=ブラックリストを描いたもの。公共の奉仕者であるとしたエドワード・R・マローの言葉の意味を理解していく。
予習内容
Preparation for Class
韓国の軍事政権の時代に言論の自由はどうであったかを調べておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
ジャーナリズの役割を日本社会の中で捉え返していく。新聞、テレビなどを批判的に視聴してく意識を身につける。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
東日本震災時の福島原発事故の報道をもとに、作り手の立場に立ってメディアリテラシーを身につけていく。視聴番組は海の放射能汚染を扱ったもの。資料をもとにニュース原稿を作成してみるアクティブラーニング。
予習内容
Preparation for Class
福島原発事故の概要を把握しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
新聞テレビのニュースを批判的に読解するために必要なことを整理、理解する。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
スペインで再生可能エネルギーの実用化を市民の手で行なっていく姿を追ったドキュメンタリーを視聴、市民が自分たちの力で自立した経済圏を築く姿を通じて生活者としての世界との関わり方を模索する。
予習内容
Preparation for Class
スマートグリッド(次世代電力ネットワーク)が整備されているスペインのエネルギー事情を事前に調べ概括しおく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
経済学者 内橋克人氏(故)が提唱したFEC=food energy care の自立した地域共同体モデルについて日本の実践例を調べ、スペインの取り組みと合わせてその意味の理解を深めていく。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
光を当てるのは、世界で最も貧しい大統領と呼ばれ、愛されたウルグアイのホセ・ムヒカ大統領(故)。密着ドキュメンタリーを視聴し、その至言の数々からグローバル社会の中での適正なあり方とは何かを考える。 言葉の例「貧乏とは欲が多すぎて満足できないこと」「私たちは発展するために生まれてきたのでない、幸せになるために生まれてきたのだ」
予習内容
Preparation for Class
ウルグアイのホセ・ムヒカ大統領の言葉の数々を振り返り、自分に響いた言葉を探しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
シンプルなメッセージがなぜ、世界に響いたのか、日本社会に暮らす自分の立場から考察する。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
激動の時代を生きた一人の女性に光を当てる。1964年の東京オリンピック、続くメキシコオリンピックと7つの金メダルを獲得したチェコスロバキア(当時)の体操選手・ベラ チャスラフスカ。1968年のチェコのプラハの春とそれに続くワルシャワ条約機構軍の侵攻という激動の中で人間としての誇りを守り抜いた姿を描いたドキュメンタリーを視聴しながらその人生に学ぶ。
予習内容
Preparation for Class
1964年東京オリンピックの名花と言われたチャスラフスカ、および1968年プラハの春について概要を把握しておく。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
激動する社会の中で、あくまでも一人の人間として尊厳を守り抜くことができたものはなんなのか自らの問題として考察する。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
特別学修回 秋の講座の通しテーマである 「個人の再発見と確立」について資料を提示し 自らの生き方と照らし合わせて考察する。
予習内容
Preparation for Class
これまでの14回のテーマを振り返り、それぞれのキーワードを自分なりに書き出す。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
グローバル世界に対する認識がこの1年の授業を通じてどう変わったのか、また、その認識を今後に生かすために何が必要なのか、ネクストステップを自ら設定する。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
毎回のテーマには予習において自分なりの疑問を発見し、授業に臨むことが望ましい。ドキュメンタリー視聴があるため従業の写真撮影・録画・録音は禁止。
教科書   Texts 特に無し
参考書   Reference Books さよならインターネット 武邑光裕著(ダイヤモンド社)社会的共通資本 宇沢弘文著(岩波新書)不服従を讃えて ブローマン著 産業図書 自発的隷従論 エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ著 ちくま書房 ケアの倫理とエンパワーメント 小川公代著 講談社 ※いづれも購入の必要はありません
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間内に講評・解説を行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
授業の参加度50パーセント 期末レポート50パーセント
関連URL   Related URL
備考   Notes 授業で視聴するドキュメンタリーのほとんどは講師が制作したものであり、授業はその取材制作の経験をもとに行われる。全体を通じて
自らの社会に対する設問能力を開発していくことに努めるが、それは将来、テレビ、新聞などメディア企業での活躍を志向する者にとっては大きな助けとなる。
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年02月23日 22時14分22秒