授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
21G2308000
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授業開講年度 Year of Class |
2024年度
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授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
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授業名称 Class Name |
MGVOL104ボランティア学入門4
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テーマ Theme |
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科目名 Name of Subject |
MGVOL104ボランティア学入門4
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英字科目名 English Name of Subject |
Introduction to Volunteer Studies 4
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身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
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知識・理解
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現代社会が抱える諸問題を捉えるための幅広い基礎知識
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汎用的技能
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多面的思考・判断力、コミュニケーション力
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〇
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態度・志向性
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多様性の尊重、他者貢献、自律的学習態度
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◎
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統合的な学習経験と創造的思考力
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課題発見力
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統合的な学習経験と創造的思考力
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解決策提示力、社会参画による他者貢献
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〇
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科目単位数 Credit |
2
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履修期 Term |
秋学期
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教員氏名 Name of Teacher |
加藤 旭人
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開講キャンパス Campus |
横浜
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曜時 Day and Period |
木曜2時限(秋学期)
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授業概要 Course Description |
この授業ではボランティアを、「人びとが、小さい声、弱い声に耳を傾け、大きな力に頼ることなく、この世界を、他者と共に生きるために自ら行うはたらき」と考えます。そして、この授業は、障害学(disability studies)の視点から、「共に生きること」について以下の3点を通じて学びます。
(1)障害学の基本的な考え方 「障害は不幸ではありません」という言葉が示すように、障害当事者がさまざまな場所で活躍しています。とはいえ、たとえば相模原事件が示すように、この社会には根深い差別も確かに存在しています。それでは、この社会はどのように障害を受け入れ、あるいは無視しているのでしょうか。障害学の基本的な考え方を紹介し、この社会のしくみを考えます。
(2)障害をめぐるトピック 障害をめぐるさまざまな出来事は多様です。たとえば、教育や差別解消といった具体的な課題から、優生思想といった歴史的な問題、さらにはジェンダー/セクシュアリティなど他分野ともつながります。たとえば、障害者であり女性であること、あるいは障害者の恋愛と聞いて、どんなことを想像しますか?また、「性同一性障害」は、なぜ「障害」なのでしょうか。この授業では、多様なトピックを通じて、障害と社会の関わりについてさらに理解を深めます。
(3)障害者の経験に学ぶ 障害学は、障害者の経験と深い関わりをもっています。ですから講義では、ゲストにお呼びして、その経験をうかがい、その知恵と生き方を学びます。ゲストの経験と障害学を往復することで――重なる部分だけでなく、ずれる部分もあるでしょう――、障害をめぐる論点をより深く学ぶことができます。ゲストとしてお呼びするのは、僕がお世話になってきた人生の大先輩です。この授業をきっかけに、ぜひ大学で出会わない人と出会って下さい。
障害学を学ぶことは、「共に生きること」を実現しようとしてきた人たちの経験から学ぶことです。「共に生きる」ためには、「共に生きる」ことを阻もうとする社会のしくみをつかみ、仲間とつながりながら社会を変えていく必要があります。障害学に関心のある方はもちろん、多様な人に開かれた場を作ろうとする人を応援したいと思っています。そのための知恵を、ぜひ一緒に学びましょう。
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到達目標 Class Goals |
この授業の目標は、受講生のみなさんが障害学を通じて「共に生きえること」について批判的に考える力と問題意識を養うことです。そこでこの授業では、受講生のみなさんが、①障害学の基本的な考え方を理解し、②障害というテーマについて自分の考え方を組み立て表現できるようになることを目指します。
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授業言語 Language |
日本語
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アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング対応
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授業計画 Daily Class Schedule
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【第1回】
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授業内容 Content/Topic
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イントロダクション 障害学とは何か?
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予習内容 Preparation for Class
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シラバスを読み、講義の概要を把握する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第2回】
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授業内容 Content/Topic
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障害学(1)「障害」、「障碍」、「しょうがい」の違いとは?
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第3回】
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授業内容 Content/Topic
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障害学(2)感動ポルノ:TED Talks「私は皆さんの感動の対象ではありません」
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第4回】
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授業内容 Content/Topic
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障害学(3)脱家族:なぜ家族において愛情が要請されるのか?
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第5回】
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授業内容 Content/Topic
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障害学(4)介助:人に助けてもらうことで「自立」することとは?
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第6回】
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授業内容 Content/Topic
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【ゲスト講義】障害者の経験に学ぶ(1):自立生活の現場から
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第7回】
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授業内容 Content/Topic
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障害学(5)障害の社会モデル:社会が障害を生む?
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第8回】
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授業内容 Content/Topic
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【ゲスト講義】障害者の経験に学ぶ(2):アートの現場から
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第9回】
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授業内容 Content/Topic
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トピックから考える障害(1)合理的配慮:障害者権利条約の成果と課題
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第10回】
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授業内容 Content/Topic
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トピックから考える障害(2)インクルーシブ教育:特別支援教育をめぐる対立
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第11回】
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授業内容 Content/Topic
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【ゲスト講義】障害者の経験に学ぶ(3):共に生きる場づくりの現場から
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第12回】
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授業内容 Content/Topic
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トピックから考える障害(3)優生思想:優生保護法をめぐる障害者運動と女性運動の葛藤
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第13回】
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授業内容 Content/Topic
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トピックから考える障害(4)障害とジェンダー/セクシュアリティ:交差する経験を排除しない
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第14回】
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授業内容 Content/Topic
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まとめ 社会現象としての障害
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予習内容 Preparation for Class
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前回の授業を振り返りながら、授業のテーマに関する自分の考えを言葉にしておく。関連する文献・新聞等の資料を検討しておく。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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授業内容を復習し、参考文献を検討する。授業内で示された課題に対応する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第15回】
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授業内容 Content/Topic
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特別学修日:レポート執筆
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予習内容 Preparation for Class
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レポート執筆のテーマを考え、材料(文献やデータ等)を集める
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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レポートを読み直し、さらに文章を練りあげてレポートを提出する
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目安時間 Hours
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2 時間
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授業に関する注意事項 Remarks for Class |
・ゲストスピーカーの都合によって、スケジュールを入れ替えることがあります。 ・レジュメを配布し、主に講義形式で進めていきます。レジュメは授業で配するほか、manabaで掲示する予定です。 ・質問・コメントなどは、manabaを通じて提出してもらう予定です。
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教科書 Texts |
教科書は用いません。授業内で資料を配布します。また、映像資料も用います。
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参考書 Reference Books |
講義の全体に関わるもの、また障害学をより深く学ぶための参考書は、以下の通りです。
安積遊歩ほか、1990=2012、『生の技法―家と施設を出て暮らす障害者の社会学』生活書院。 飯野由里子・星加良司・西倉実季、2022、『「社会」を扱う新たなモードー「障害の社会モデル」の使い方』生活書院。 石川准・長瀬修、1999、『障害学への招待-社会、文化、ディスアビリティ』明石書店。 杉野昭博、2007、『障害学―理論形成と射程』東京大学出版会。
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課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行い、授業時間外はmanabaで行う
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課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
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成績評価の基準 Evaluation Criteria |
この授業では、①授業への参加(30%)、②中間課題(20%)、期末課題(50%)への取り組みを通じて、この授業の到達目標を達成できているのかを評価します。より具体的な評価の基準は、以下の通りです。
①授業への参加(30%) 授業に参加したうえで、manabaを通じてコメントを執筆していただきます。 授業の内容を理解したうえで、自分の考えを表現できているかを評価します。
②中間課題(20%) ゲストスピーカーに対して、エッセイ(内容のまとめとコメント)を書いていただきます。 ゲスト講義の内容を理解したうえで、自分の言葉でコメントが書かれているかを評価します。
③期末(50%) 障害をめぐる論点を選び、関連する文献(最低1点)を読んだうえで、レポートを執筆していただきます。 障害学の基本的な考え方を理解したうえで、自分の問題意識を自分の言葉で表現できているかを評価します。
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関連URL Related URL |
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備考 Notes |
授業内での合理的配慮が必要な方は、担当教員までご相談ください。障害学生支援に登録しているかどうかは問いません。具体的な要望があれば教えてください。また、どうしたらいいかわからなければ、一緒に探っていきましょう。僕自身も、さまざま気がつかないことがあるはずです。その時には、お手数ですが教えてください。 みなさんが教室で学ぶ環境が保障されていることは、決して「ぜいたく」ではなく「当たり前」のことがらです。障害学の授業ですから、この点についても取り組みたいと考えています。
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添付ファイルの注意事項 Notice |
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更新日時 Date of Update |
2024年02月29日 12時46分07秒
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