シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 2KC1030300
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name J-CIL111民法総則1
テーマ   Theme (含 法曹コース生)
科目名   Name of Subject J-CIL111民法総則1
英字科目名
English Name of Subject
General Part of Civil Law 1
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 歴史、文化、社会、自然、科学などに関する幅広い教養
知識・理解 法に関する基本的な知識および体系的な理解
汎用的技能 価値観の違いを理解しようとする姿勢
汎用的技能 公正、論理的判断と柔軟な思考による解決力
態度・志向性 社会貢献する意欲、価値観の違いの理解姿勢
統合的な学習経験と創造的思考力 社会貢献する意欲と、問題発見・解決力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 黒田 美亜紀
開講キャンパス   Campus 横浜
曜時   Day and Period 木曜3時限(春学期)
授業概要   Course Description 民法総則1では、民法総論、第1章通則(1条~2条)、第2章人(3条~32条の2)、第4章物(85条~89条)、第5章法律行為(第3節、第5節を除く)(90条~98条の2、119条~126条)を扱います。
到達目標   Class Goals 民法の歴史や全体像、基本原則、対象分野の制度やそれに関連する問題について、基本的な考え方、重要な裁判例・学説を理解し、今後勉強する物権法、債権法、親族法・相続法、さらには商法、会社法の勉強でも不可欠となる基礎を身につけることを目指します。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング非対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 イントロダクション:民法とは
〔扱う内容〕これから勉強する民法の私法上の位置づけ、民法典の構成、私的自治の原則などの私法の一般原則の基本的な考え方を学ぶ。
〔扱う項目〕1.私法の中での民法の位置づけ、2.日本の民法典の編別、3.私法の一般原則
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間1-14頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る. 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 民法の基本原則
〔扱う内容〕私権行使の自由とその限界について学ぶ。権利濫用の法理は具体例を挙げられるようにする。
〔扱う項目〕1.信義誠実の原則、2.権利濫用の法理
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間445-449頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選1-3事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 権利の主体(1)権利能力 
〔扱う内容〕権利義務の主体として考えられている人のうち、自然人の権利能力について学ぶ。胎児の法的地位について議論がある。
〔扱う項目〕1.権利能力の意義、2.権利能力の始期(胎児の法的地位を含む)、3.権利能力の終期(同時死亡の推定を含む)
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間17-24頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 権利の主体(2)意思能力、行為能力その1 
〔扱う内容〕自然人の意思能力の意義と意思無能力の場合の効果、行為能力制度の趣旨(目的、必要性)、制限行為能力者制度にどのような類型があるかを学ぶ。
〔扱う項目〕1.意思能力の意義、意思無能力者の意思表示・法律行為の効果、2.行為能力制度の趣旨、類型、3.行為能力制度各類型の要件・効果(未成年者)の要件・効果
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間79-90頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 権利の主体(3)行為能力その2
〔扱う内容〕制限行為能力者制度の各類型(成年後見制度)の要件および効果、相手方の保護を図るための制度について条文を参照しながら学ぶ。
〔扱う項目〕1.行為能力制度各類型(成年後見制度)の要件・効果、2.行為能力制度における相手方の保護を図るための制度
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間90-115頁、参照112-115頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 権利の主体(4)不在者の財産管理、失踪宣告
〔扱う内容〕住所の概念、不在者の財産管理制度、失踪宣告の制度について学ぶ。
〔扱う項目〕1.住所の概念(内容・意義)、2.不在者の財産管理制度の意義・概要、3.失踪宣告制度の意義・必要性
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間24-33頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 権利の客体・物
〔扱う内容〕権利の客体のうち、特に物権(所有権)の対象である物を扱う。物の定義、とくに不動産・動産の区別、主物と従物の概念、従物とされることの効果、元物と果実について学ぶ。
〔扱う項目〕1.物の定義、分類、分類の法的意味、2.主物と従物、3.元物、果実(天然果実・法定果実)
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間30頁、参照佐久間Ⅱ12-17頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-9・10事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 法律行為総則(1)法律行為・意思表示の意義、法律行為の解釈
〔扱う内容〕権利変動原因としての法律行為は、意思表示を要素とする。法律行為の意味、法律行為の種類(単独行為、契約、合同行為)、意思表示の意味、意思表示の効力発生時期、法律行為の解釈を学ぶ。
〔扱う項目〕1.法律行為および意思表示の意味、法律行為の種類、2.意思表示の効力発生時期(到達主義)、3.意思表示および法律行為の解釈(慣習の意義・効力、任意法規)
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間37-78頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-17-19事件、24事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 法律行為総則(2)法律行為の有効要件
〔扱う内容〕法律行為(契約)の有効要件について
〔扱う項目〕1.確定可能性、2.適法性(強行法規、行政的取締法規違反の効力)、3.社会的妥当性(公序良俗違反) 公序良俗の概念、公序良俗違反の類型、違反の効力(無効)の意味
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間181-196頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-11-16事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 意思表示(1)心裡留保、虚偽表示その1 
〔扱う内容〕表示に対応する意思が欠けている意思の不存在として心裡留保と虚偽表示を学ぶ。
〔扱う項目〕1.心裡留保の意義・当事者間における意思表示の効力、2.心裡留保の第三者に対する効力、3.虚偽表示の意義・当事者間における効力、4.虚偽表示の第三者に対する効力(1)
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間116-129頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 意思表示(2)虚偽表示その2
〔扱う内容〕虚偽表示の第三者に対する効力、民法94条2項類推適用による不動産登記に対する信頼の保護について学ぶ。
〔扱う項目〕1.虚偽表示の第三者に対する効力(2)、2.94条2項の類推適用
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間129-147頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-20・21事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 意思表示(3)錯誤
〔扱う内容〕瑕疵ある意思表示のうち錯誤について扱う。錯誤の種類(表示錯誤、動機錯誤)、錯誤の要件・効果、錯誤の第三者に対する効力を学ぶ。
〔扱う項目〕1.錯誤の種類、2.錯誤の要件・効果、3.錯誤の第三者に対する効力
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間148-166頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-22事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 意思表示(詐欺と強迫)、消費者契約法
〔扱う内容〕瑕疵ある意思表示のうち、詐欺と強迫について扱う。要件、効果、第三者に対する効力を学ぶ。また特別法として消費者契約法上の規律についても触れる。
〔扱う項目〕1.詐欺・強迫の要件・当事者間における効力、2.詐欺・強迫による意思表示の第三者に対する効力、3.消費者契約法上の契約締結過程における規律、不当条項
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間167-180 頁、197-215頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-23事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 無効と取消し
〔扱う内容〕意思表示・法律行為の効力が否定される場合をこれまでみてきたが、最後に無効、取消しとは何かについてまとめておく。
〔扱う項目〕1.無効と取消しの相違、効果が認められない場合の法律関係、2.無効原因、無効の効果、無効行為の追認、3.取消原因、取消権者、取消期間、4.取消の効果、取り消しうる法律行為の追認、法定追認
予習内容
Preparation for Class
上記〔扱う項目〕の教科書該当箇所を読み、授業での学習ポイントを絞る(教科書:佐久間217-229頁) 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、知識の定着を図る(百選Ⅰ-35・36事件) 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
〔テーマ〕 総括
〔扱う内容〕民法総則1の重要項目
〔扱う項目〕民法総則1の全範囲
予習内容
Preparation for Class
授業で学習した内容に基づき、教科書該当箇所の熟読および授業で紹介された判例を判例百選などの判例集ないし評釈を熟読して、定期試験を想定して重要論点に関する模範答案を作成する 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
民法総則1の重要項目について基本的な考え方、裁判例・学説を理解し、具体的な事案に即して自分の考えを展開できていたかを確認する 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
授業の録画・録音や板書の写真撮影は禁止します。必要な事情がある場合には申し出てください。
毎回の授業時には六法と教科書を必ず手元に用意しておいてください。
講義は前回扱った内容を前提に進んでいきます。したがって、欠席しないことはもちろん、予習・復習をしっかり行って、講義に臨むこと。
※この科目は法曹コース指定科目(法曹コース必修科目)です。
教科書   Texts 佐久間毅『民法の基礎1[第5版]』(有斐閣、2020)
参考書   Reference Books 潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅰ総則・物権〔第9版〕』(有斐閣、2023年)
池田真朗『民法Visual Materials[第3版]』(有斐閣、2021年)
奥田昌道ほか『法学講義民法総則[第3版]』(勁草書房、2018)
宮本健蔵編『新・マルシェ民法総則』(嵯峨野書院、2020)
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間内に講評・解説を行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
定期試験(論述試験)80% 
平常点(小テスト・ミニ課題等)20% 

相対評価です。評価割合は,S評価…10%以内、A評価…20%程度、B評価…30%程度、C評価およびそれ以外の評価…40%程度を目安とします。
関連URL   Related URL
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年02月13日 14時37分24秒