シラバス情報

授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード   Course Code 2MC0237000
授業開講年度   Year of Class 2024年度
授業形態   Course Mode 講義(対面授業)
授業名称   Class Name KSGEN110平和研究の基礎(木5・Aクラス)/1510平和研究の基礎
テーマ   Theme
科目名   Name of Subject KSGEN110平和研究の基礎
英字科目名
English Name of Subject
Introduction to Peace Studies
身につく能力
Ability to be Acquired in This Class
◎=科目に最も関連する能力
〇=科目に関連する能力
知識・理解 国際社会や文化に関する総合的理解力
知識・理解 基礎的な学習能力
汎用的技能 語学力と国際コミュニケーション能力
汎用的技能 グローバル社会の問題を分析する力
態度・志向性 国際的視野、豊かな人間性、社会的責任
統合的な学習経験と創造的思考力 グローバル社会の課題を自ら発見する力
統合的な学習経験と創造的思考力 グローバル社会の問題の解決策を探る力
科目単位数   Credit 2
履修期   Term 春学期
教員氏名   Name of Teacher 榎本 珠良, 林 公則
開講キャンパス   Campus 横浜
曜時   Day and Period 木曜5時限(春学期)
授業概要   Course Description 国際学部カリキュラムの一つの柱が「平和研究」である。この授業では、平和研究の基礎となる考え方や学問領域の初歩を学ぶ。2名の教員が前半と後半に分かれて担当して講義する。
到達目標   Class Goals 学部での4年間の学びの柱となる「平和研究」の考え方を、基本から学ぶ。
授業言語   Language 日本語
アクティブ・ラーニング   Active Learning アクティブ・ラーニング対応
授業計画
Daily Class Schedule
【第1回】 授業内容
Content/Topic
【平和と暴力をめぐる基礎】
さまざまな形の暴力をなくすことを志向する、平和学という学問があります。この授業では、「積極的平和」、「消極的平和」、「構造的暴力」をはじめとする平和学における基本的な概念を学びます。そして、こうした概念を手がかりに過去および現在のさまざまな暴力について考察する可能性を示します。
予習内容
Preparation for Class
皆さんにとって平和とは何か、皆さんがこれまでどのような経験をしたときに暴力だと感じたか、皆さんが家庭や学校、あるいはインターネット上や報道などにおいて見聞きした暴力にはどのような形態のものがあるのか、考えをまとめておいてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第2回】 授業内容
Content/Topic
【野蛮の言説:非西洋へのまなざしの歴史】
現在、西洋を「文明」だと見なして非西洋を「非文明」ないし「野蛮」だと見なす主張や、西洋の白人を優れていると見なして非白人を劣等だとみなす見方は、すくなくとも表面的には批判されます。しかし、西洋の白人を優れていると見なして非白人を劣等だとみなす見方に対して疑問が呈されたり問題視されたりするようになったのは、20世紀に入ってからのことでした。
この授業では、非西洋に対する「野蛮の言説」の歴史をたどり、それがいかに近現代世界の構造の中に組み込まれ、不平等な力関係、経済的搾取、植民地主義や差別を生み出してきたのかを学びます。
予習内容
Preparation for Class
日本社会において、非西洋ないし非白人の人びとへの差別はあるでしょうか。もし皆さんがこれまで日本で見聞きした差別があれば、それについて考え、なぜそのような差別的な行為や見方が存在しているのかについて、自分の意見をまとめておいてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第3回】 授業内容
Content/Topic
【奴隷制・奴隷貿易】
「大航海時代」以前のアフリカは、壮大でダイナミックな地域ネットワークと民族複合文化を形成していました。さまざまな民族と多彩な王国・帝国が興亡し、広範な商業ネットワークが成立していました。しかし、大西洋奴隷貿易以降、アフリカはヨーロッパが主導する近代世界システムにからめとられ、搾取され、蹂躙されていきました。
この授業では、大西洋奴隷貿易の興隆・展開とその終焉の歴史をたどり、それがいかなる論理によって支えられ、西洋とアフリカにどのような影響をもたらしたのかを考えます。
予習内容
Preparation for Class
大西洋奴隷貿易の時代から植民地期まで、アフリカ史研究は停滞しました。ヨーロッパの人びとは、アフリカに歴史など存在するはずはないと考え、文字史料がないアフリカの人びとの歴史研究など価値がないとみなしました。アフリカ史の大部分はヨーロッパの人びとによる記録などの外部の記録によってのみ描かれ、そこではアフリカ社会の側からの視点などはかえりみられませんでした。そのような事例として有名なのが大ジンバブエ(Great Zimbabwe)の遺跡です。この授業に向けて、20世紀前半までの時代に、西洋の人びとが大ジンバブエの遺跡をどのように扱ったのかを調べておいてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第4回】 授業内容
Content/Topic
【「アフリカ分割」と抵抗の歴史】
19世紀末、ヨーロッパ列強諸国はアフリカを「分割」することに合意し、その合意に依拠しつつアフリカ各地を侵略していきました。この授業では、そうした合意や侵略行為がどのような論理に支えられてきたのかを示します。
ただし、アフリカの人びとは、単に奴隷にされ侵略され支配された無力で受動的な存在では必ずしもありませんでした。植民地化しようとするヨーロッパ列強諸国に立ち向かった人びとについては現地の歌や踊りのなかで語りつがれ、そうした語りは1920代以降のナショナリズム・植民地独立運動のなかでも再生され、現在でも語り継がれています。この授業では、アフリカの人びとが圧倒的な武力をもった侵略者に対峙した際に示した主体性と抵抗(外交交渉・妥協・反論・武装闘争など様々な形態の対応)の歴史も学びます。
予習内容
Preparation for Class
アフリカの人びとによる「初期抵抗」について、インターネットで可能な範囲で調べてきてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第5回】 授業内容
Content/Topic
【パン・アフリカニズムとナショナリズム】
20世紀になると、アフリカ人エリートの中から、ヨーロッパの思想を借用しながらヨーロッパを批判する抵抗運動が生まれました。彼らが依拠したのが、パン・アフリカニズムやナショナリズムの思想でした。アフリカ人によるアフリカ建設という意識と、ケニア人のケニア、ガーナ人のガーナといった「国民」意識が接合し、これらをもとにして新しい「国民」国家の独立が構想されたり、アフリカを統一する組織が構想されたりしました。
この授業では、20世紀アフリカの、そしてアフリカ大陸を超えた抵抗運動や独立運動の歴史をたどるとともに、アフリカ諸国独立を可能にしたより広い歴史的背景を学びます。
予習内容
Preparation for Class
アフリカ大陸の各国がそれぞれ何年にどの宗主国から独立したのかについて調べてきてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第6回】 授業内容
Content/Topic
【人道・開発・平和構築をめぐる業界における差別と暴力】
Me Too運動やBlack Lives Matter運動は、単なるアメリカにおける警察の問題やエンターテイメント業界における性的暴力・ハラスメントの問題にとどまらず、様々な国や業界における人種、ジェンダー、セクシャリティに基づく差別や暴力の問題を告発しそれらの撤廃を求める運動を生み出してきました。そしてそれは、人道・開発・平和構築をめぐる業界も例外ではありませんでした。
この授業では、人道・開発・平和構築をめぐる業界における人種主義や性的暴力・搾取・ハラスメントの問題について、事例を挙げながら紹介します。そして、そうした差別や暴力を可能にしてきた業界構造について検討します。
予習内容
Preparation for Class
ツイッターで、#AidTooというハッシュタグで検索して、そのハッシュタグが記載された投稿に一通り目を通したうえで、どのような問題が提起されているのかを自分のなかでまとめてきてください。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、manabaあるいは紙で共有される資料を通読する。 目安時間
Hours
2 時間
【第7回】 授業内容
Content/Topic
【「人道的軍縮」業界における差別と暴力】
1990年代以降、「グローバル市民社会」を称し「人道的軍縮」等を掲げたNGOキャンペーン形成され、キャンペーンが推進した条約等が実現しました。この講義では、そうしたキャンペーンにみられる欧米中心主義・人種主義的な構造について、具体的事例を挙げつつ示します。そして、そうした構造をもつ「人道的軍縮」キャンペーンによる言説や実践が、近年ロシア・ウクライナやパレスチナ・イスラエルで生じてきた惨禍に及ぼした影響を考察します。
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、指定された課題についてレポートにまとめて、manabaで提出する。 目安時間
Hours
2 時間
【第8回】 授業内容
Content/Topic
【哲学対話について】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第9回】 授業内容
Content/Topic
【ぼくたちの哲学教室】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第10回】 授業内容
Content/Topic
【話し方】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第11回】 授業内容
Content/Topic
【聴き方】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第12回】 授業内容
Content/Topic
【『モモ』から考える平和】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第13回】 授業内容
Content/Topic
【『わたしの出会った子どもたち』から考える平和】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第14回】 授業内容
Content/Topic
【紛争と対話、平和研究における対話の可能性】
予習内容
Preparation for Class
事前に共有する資料を読んで予習する。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業の内容をふりかえり、考察カードにまとめる。 目安時間
Hours
2 時間
【第15回】 授業内容
Content/Topic
ほかの受講生の考察カードを読む
予習内容
Preparation for Class
manaba上で共有されるほかの受講生の考察カードを読む。 目安時間
Hours
2 時間
復習内容
Review of Class
授業全体を振り返る。 目安時間
Hours
2 時間
授業に関する注意事項   
Remarks for Class
受講者は木曜4限と5限それぞれ2クラス、計4クラスに分かれることになり、履修者は学籍番号に従って4クラスのいずれかに配属される。第1回から第7回までと、第8回から第15回までで、担当教員が交替する。
授業期間中は、manabaを通じて指示をおこなうので、見落としのないよう注意すること。
教科書   Texts 教科書は特に指定しません。
参考書   Reference Books 宮本正興・松田素二『改訂新版 新書アフリカ史』講談社現代新書(2018年)、佐藤文香(監修)『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』明石書店(2019年)。
アダム・カヘン『手ごわい問題は、対話で解決する』ヒューマンバリュー(2008年)。
その他、授業の中で紹介する。
課題フィードバック方法区分
Assignment Feedback Method
授業時間外にmanabaで行う
課題フィードバック方法内容
Assignment Feedback Method Content
成績評価の基準   
Evaluation Criteria
2人の担当教員がそれぞれのクラスでの参加と学びを評価し(それぞれ50%)、それを総合して、この授業の評点とする。
関連URL   Related URL http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/
備考   Notes
添付ファイルの注意事項   Notice
更新日時   Date of  Update 2024年02月10日 21時44分13秒