授業情報
※身につく能力について
複数の学科・専攻・コースで開講されている科目は、開講を担当する学科・専攻・コースの定めた「身につく能力」を表示しているため、履修要項・大学院要覧記載の「身につく能力」とは異なるものが表示されていることがあります。
授業によっては、「身につく能力」の記載がない場合もあります。
そのため「身につく能力」については履修要項・大学院要覧も確認するようにしてください。
授業コード Course Code |
2QCB1Z2101
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授業開講年度 Year of Class |
2024年度
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授業形態 Course Mode |
講義(対面授業)
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授業名称 Class Name |
教育の思想と歴史
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テーマ Theme |
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科目名 Name of Subject |
教育の思想と歴史
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英字科目名 English Name of Subject |
Philosophies and History of Education
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科目単位数 Credit |
2
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履修期 Term |
春学期
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教員氏名 Name of Teacher |
渡辺 恵
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開講キャンパス Campus |
横浜
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曜時 Day and Period |
月曜4時限(春学期)
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授業概要 Course Description |
「教育」とは何か?なぜ子どもは教育を受ける存在なのか?何のために学校はつくられたのか?こんなことを疑問に思ったことはありませんか。この授業では、教育の基本的概念及び教育の理念について理解し、これまでの教育や学校の営みがどのように捉えられ、変遷してきたかについて学びます。また、代表的な教育思想や学校教育の歴史を学び、教育において目指すもの、子どもとの関わりや教授法の基本的な考え方を身につけます。 授業では講義が中心となりますが、個人ワークにもとづき、グループでの意見交換も行います。
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到達目標 Class Goals |
・教育の基本的概念及び教育を成り立たせる要素について説明できる。 ・人間観・子ども観の相違と教育の思想とを関係づけて説明できる。 ・学校や学習に関わる教育の思想について具体的に述べることができる。 ・教育の歴史に関する基礎的知識を身につけ、現代社会における教育課題を歴史的な視点から論じることができる。
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授業言語 Language |
日本語
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アクティブ・ラーニング Active Learning |
アクティブ・ラーニング対応
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授業計画 Daily Class Schedule
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【第1回】
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授業内容 Content/Topic
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授業を受けるにあたってのオリエンテーション/「教育」とは(1) この回では、どのような現象を「教育」と捉えるのか、広義の「教育」と狭義の「教育」が示すものを考える。
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予習内容 Preparation for Class
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教育に関する新聞記事から、最近気になった教育活動または教育問題の記事を2つみつけ、その記事内容とあなたがイメージしている「教育」についてまとめる。
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目安時間 Hours
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1.5 時間
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復習内容 Review of Class
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参考書の『日本の教育を捉える-現状と展望-』の第1章や講義資料、授業で実施したワークを参考に、教育の定義、人間と教育との関係をまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第2回】
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授業内容 Content/Topic
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教育とは(2) ワークをもとに、「教育」を成り立たせる要素、「学習」との違いについて考える。
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予習内容 Preparation for Class
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教育学事典を参照しながら、「教育」と「学習」の違いに関して、自分なりのイメージをつくる。また、事前ワークに回答する。
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目安時間 Hours
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1.5 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料や参考文献、授業での他の人の意見を参照して、改めて「教育」の特性についてまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第3回】
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授業内容 Content/Topic
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子どもへのまなざしの変遷(1) 近代以前(中世の頃)と近代では、子どもに対してどのようなまなざしをむけていたのだろうか。子ども観の変遷と大人と子どもの関係、その社会的背景について学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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事前に渡すワークの問いに回答する。また、『新版子どもの教育の歴史』といった参考書等を参照して、中世の頃と近代の子どもの生活を調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料を読み、近代以前と近代社会における子どもの位置づけと、子どもと大人の関係について理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第4回】
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授業内容 Content/Topic
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子どもへのまなざしの変遷(2) 20世紀から現在にかけて、子どもへのまなざしはどのように変化したのか。また、大人と子どもの関係はどのように変わってきているのかについて学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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『日本の教育を捉える-現状と展望-』の第7章を読む。 子どもの権利条約や自治体の子どもの権利条例において、子どもはどのように位置づけられているのかを調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料やワークをふり返り、現代の子どもの姿や子どもと大人の関係をまとめる。また、現代の子どもと大人の関係は、学校や家庭での教育にどのような影響を与えているのかをまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第5回】
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授業内容 Content/Topic
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子ども観と教育観(1) 子どもをどのように捉えるのかによって、教育の理念が異なってくる。この回では、18世紀頃の、宗教にみる子どもへのまなざしとその家庭での教育観、J.J.ルソーの子ども観と教育観、日本における子ども観と教育観を学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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家庭における子どもの教育に対する考え方には、どのようなものがあるかを調べる。また、事前に渡すワークの問いについて回答する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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この回で出てきた用語や教育概念について、教育学事典や参考書を読み調べ、授業内容の理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第6回】
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授業内容 Content/Topic
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子ども観と教育観(2) この回では、17世紀後半から18世紀に、子どもの教育の必要性を説いた、J.ロックの子ども観と教育思想について学ぶ。また、公教育制度の成立前の教育事情を把握する。
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予習内容 Preparation for Class
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ロックの人物像及び18,19世紀頃の社会的背景について、教育学事典や歴史資料で調べ、まとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料やノートを読み、ロックとルソーの子ども観と教育思想の相違点をまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第7回】
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授業内容 Content/Topic
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公教育制度の成立とその社会的背景 なぜ近代教育制度が成立したのか。中世や近世における教育の特徴と比較しながら、近代教育制度の成立の背景とその特徴を学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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『教育と子どもの社会史』や『新版子どもの教育の歴史』などの参考書等を読み、19世紀の子どもの生活を調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料等を読み、近代教育制度の成立の背景における、イギリス、フランス、アメリカ、日本の相違点をまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第8回】
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授業内容 Content/Topic
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近代の学校教育に影響を与えた教育家の思想(1) この回では、学校教育に影響を与えた代表的な教育家、ペスタロッチを取り上げ、教育の理念及び教授法を学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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ペスタロッチの人物像について、教育学事典や参考書等で調べる。ワークの問いに回答する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料や参考書等を読み、ペスタロッチの教育思想についての理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第9回】
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授業内容 Content/Topic
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近代の学校教育に影響を与えた教育家の思想(2) この回では、学校教育に影響を与えた代表的な教育家、ヘルバルトを取り上げ、その教育の理念及び教授法について学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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ヘルバルトの人物像について、教育学事典や参考書等で調べる。ワークの問いに回答する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料や参考書等を読み、ヘルバルトの教育思想のポイントをまとめるとともに、ヘルバルト学派の教授法が日本の学校教育にどのような影響を与えたかについての理解も深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第10回】
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授業内容 Content/Topic
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戦前の学校教育史(1) 日本の、戦前における教育制度の確立をたどりつつ、戦前の学校の特徴について学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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『日本の教育を捉える-現状と展望-』の第2章を読む。 参考書等を読み、尋常小学校、旧制中学校、高等女学校、実業学校の教育や生徒の様子について調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料やノートで授業内容の理解を深めつつ、戦前の学校教育の特徴を、今日の学校教育と比較しながらまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第11回】
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授業内容 Content/Topic
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戦前の学校教育史(2) 戦前の学校教育の理念、教育の方針について、教育政策や「教育に関する勅語」を手がかりに学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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「教育に関する勅語」の内容を確認するとともに、ワークに回答する。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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参考書の『日本の教育を捉える-現状と展望-』や『教育と子どもの社会史』の該当箇所、講義資料を参照しながら、戦前の教育理念の特徴と問題点について、戦後の教育理念との相違点をまとめつつ、理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第12回】
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授業内容 Content/Topic
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新教育運動にみる教育思想 20世紀に入って起こった新教育運動を取り上げる。新教育運動の代表的な教育思想としてJ.デューイの教育の理念、教育方法について学ぶ。その上で、日本における新教育の教育理念や方法の特徴について理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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『教育と子どもの社会史』や『新版子どもの教育の歴史』やその他子ども史に関する内容の参考書や論文を用いて、大正時代の子どもの生活や家庭、学校の教育の様子を調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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教育学事典等を用いて、デューイの教育思想や大正時代の新教育運動にみる教育思想についての理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第13回】
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授業内容 Content/Topic
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日本での新教育運動 日本で新教育運動が広がった背景、新教育を受け入れた家庭の教育方針はどのような特徴を持つのか。また、新教育運動の限界は何かについて学ぶ。
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予習内容 Preparation for Class
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新教育を実践した学校や今日の新しい教育実践を調べ、教育理念や教育活動の意義と課題をまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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大正期に新教育を成り立たせた要素や実践における課題などをまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第14回】
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授業内容 Content/Topic
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戦時下の教育 戦時下の教育の理念とその問題、及び終戦後の教育改革を学び、戦後の教育制度の理念を理解する。
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予習内容 Preparation for Class
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参考書や教育学事典等を用いて、戦時下の学校と子どもの生活の様子を調べる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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復習内容 Review of Class
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講義資料等を読み、戦前・戦時下の教育の反省点及び、戦後直後の教育理念をまとめる。
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目安時間 Hours
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2 時間
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【第15回】
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授業内容 Content/Topic
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総括とレポート作成
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予習内容 Preparation for Class
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これまでの授業内容を復習する。
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目安時間 Hours
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4 時間
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復習内容 Review of Class
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これまでの授業内容に関連した文献を読み、理解を深める。
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目安時間 Hours
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2 時間
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授業に関する注意事項 Remarks for Class |
・原則、プリント資料及び教材のファイル等の拡散の禁止及び、授業の録画、スライドや板書の撮影を禁止します。必要な事情がある場合は担当教員に相談すること。
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教科書 Texts |
プリント資料を配付する。
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参考書 Reference Books |
望月重信・播本秀史・岡明秀忠・石井久夫編著『日本の教育を捉える-現状と展望-』学文社 小針誠『教育と子どもの社会史』梓出版社 江藤恭二監修・篠田弘・鈴木正幸・加藤詔士・吉川卓治編『新版子どもの教育の歴史』名古屋大学出版会 汐見稔幸・奈須正裕監修 木村元・汐見稔幸編著『アクティベート教育学01 教育原理』ミネルヴァ書房 そのほか、授業内において、適宜紹介する。
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課題フィードバック方法区分 Assignment Feedback Method |
授業時間内に講評・解説を行う
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課題フィードバック方法内容 Assignment Feedback Method Content |
・ワークは、授業時に解説する。 ・授業後確認の小テストは次の回の授業時に解説する。 ・授業後に提出する感想や質問についても次の回の授業時に回答する。
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成績評価の基準 Evaluation Criteria |
平常点(課題または小テスト)<35%>とレポート<65%>によって総合的に評価します。なお、1/3以上の欠席がある場合、単位を認めない。
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関連URL Related URL |
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備考 Notes |
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添付ファイルの注意事項 Notice |
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更新日時 Date of Update |
2024年03月19日 15時00分57秒
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